2.付加給付があるかないかで比べる

 二つ目に比べる項目は、現在加入している健康保険が「健康保険組合」となっている人の「付加給付」があるかないかです。ある場合はその内容を確認しておきましょう。

 1カ月の医療費が高額になった場合、健康保険組合によっては、法律で定めた自己負担額の上限よりもさらに少ない自己負担になるように、「付加給付」という上乗せ給付をしてくれるところがあります。

 入院などの多額の医療費が発生したときには、付加給付がある健康保険組合のほうがおトクなこともありますので、保険料と給付の両方を確認して選択しましょう。ちなみに、先ほどの例で挙げた協会けんぽの場合は、任意継続被保険者と国民健康保険はどちらを選んでも給付内容は同じです。保険料が安いほうを選びましょう。

 表にも書いている通り、健康保険の手続きは期日が決まっています。退職前から早めにシミュレーションして、退職後は速やかに手続きをしましょう。

 次回は、先ほど登場した「雇用保険の失業給付」についてお伝えします。退職したけれど、転職先が見つからない時の味方になってくれますよ。

文/前野彩 写真/PIXTA