そもそも、源泉徴収票は何のための書類?
毎年、年末になると配布される源泉徴収票。そもそも、源泉徴収票が発行されている理由を知っていますか?
あなたが毎月もらうお給料からは、所得税が差し引かれています(正確には、会社があなたに代わって国に納めています)。そして、その所得税の金額は、「この人がこのペースで働いたときの所得税は、大体これぐらいになるだろう」という予想の上に計算されています。
さらに、「1年間の給料がわかった時点で一度に納めるようにすると、納税者が大変だろうから、一旦予想額を12カ月で割った金額を毎月天引きして、12月になって1年の給料が確定したら、所得税を計算し直して確定させよう」という方法が取られているのです。
これにより、12月になって1年分の給料が確定したときに、「あ~ちょっと納め過ぎていたな」という人には、納め過ぎていた所得税を12月の給料と一緒に「還付」し、足りない人には「徴収」ということで12月の給料から差し引く(納税)するルールになっています。
この1年間に給料から天引き(源泉徴収)した所得税を清算する計算過程を書いているのが、源泉徴収票なのです。
この計算過程がわかれば、会社が計算した源泉徴収票が正しいかどうかが自分でわかります。
次回は、意外と勘違いも多い、なかなか教えてもらう機会のない源泉徴収票の見方を徹底解説します。
文/前野彩 写真/PIXTA
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