今、注目されている「ふるさと納税」を3回に分けて解説します。前回は、ふるさと納税が誕生した背景と知られざるデメリットについてお伝えしました。今回は、ふるさと納税のメリットと返礼品が注目される理由についてお伝えします。

■第1回:「今さら人に聞けない ふるさと納税のキホン」
■第2回:「ふるさと納税の基本 自己負担2000円でなぜ豪華返礼品?」(今回はココ)
■第3回:「実は簡単! ふるさと納税のやり方 確定申告は?」(12月5日公開予定)

ふるさと納税のメリットは3つ

 ふるさと納税のメリットは、簡単に言うと「社会貢献できる」「税金が安くなる」「返礼品がもらえる」の3つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

ふるさと納税のメリットは3つ (C) PIXTA
ふるさと納税のメリットは3つ (C) PIXTA

(1)ふるさと納税で「社会貢献できる」

 ふるさと納税は、「納税」といいますが、税金上の手続きを取らなければ、「寄付」になります。

 私たちはふるさと納税という名の寄付をすることで社会貢献をし、ふるさと納税を受けた自治体は、寄付金という税収が増えるのです。

 また、通常は自分が納めた税金が、直接何に使われているかはわかりません。でも、ふるさと納税は寄付をする際に、「災害復興に役立ててほしい」などの使い道を指定することができます。

返礼品なくてもいいから支援したい

 実際、東日本大震災や熊本地震などの災害が起こったときには、「返礼品はなくてもいいから復興を支援したい」という想いのこもったふるさと納税が増えました。また、被災直後の自治体は、ふるさと納税の受け入れが困難なため、他の自治体が代理で受領する自治体も登場しました。

 そのほか、岩手県陸前高田市では、返礼品の発送にかかる業務をハンディキャップを持った方や高齢者が行うことで、広い社会貢献ができる仕組みをつくっています。これらのしくみは、返礼品だけでは見えてこないので、ふるさと納税をするときは、ぜひその自治体のサイトを直接見て調べてみてくださいね。

 次に紹介するメリットは、ふるさと納税で「税金が安くなる」というもの。具体的に何の税がどのように安くなるのでしょうか。