でも実は、6210本!(2017年9月末現在公募投資信託)。

 商品の中には、販売手数料がかかるものや、環境やITのようなテーマ型といわれる流行もの、そして、運用期間が短いものや複利の効果を生かせない毎月分配型などの、長期投資に向かないものも存在するため、こんなにたくさんある投資信託の中から自分に合った商品を選ぶことは大変です。

 そこで、金融庁が「販売手数料は0円」「運用期間が無期限または20年以上」「運用期間中に投資者が負担する信託報酬が一定金額以下」「毎月分配型は除外」などの一定の要件をつくり、その要件を満たした投資信託だけが、つみたてNISAの対象になったのです。

 その結果、6000本を超える投資信託の中から、現在つみたてNISAの対象となった商品は全部で129本!(2017年12月現在)。

 それでも、「6210本からは一気に減ったけれど、129本でも選ぶのは大変!」と思うかもしれません。でも、これらの商品は一定の条件をクリアしている投資信託ですから、この中から「私は日本の株式に投資しよう」とか「日本も海外も、株式も債券も、セットになったほうが好み」など、気軽な気持ちで選んでみて、まずはトライしてみませんか?

年末年始のゆっくりした時間に、準備して備えよう (C) PIXTA
年末年始のゆっくりした時間に、準備して備えよう (C) PIXTA

 泳ぎ方の本をいくら読んでも泳げるようにはならないように、投資も、まずは、「やってみる」ということでいろんな気付きがあると思うのです。

どうやって口座を開くの?

  つみたてNISAは一人一つの金融機関でしか口座を開けません。また、2018年からは、従来からのNISAを使うか、つみたてNISAを使うかは、どちらか一つを選ばなければなりません。

 そのためにまずしなくてはいけないのが、金融機関選びです。

 つみたてNISAを扱っている証券会社や銀行によって、買うことができる投資信託の数は、大きく異なります。つみたてNISAに採用された投資信託のほとんどを買える金融機関もあれば、数本のところもあります。実際の手続きはインターネットを通じて行う人が多いでしょうから、金融機関のホームページの分かりやすさなども含めて選ぶといいですね。

 長期でコツコツ積み立てをしたい人にとって、つみたてNISAがは味方です。来年から賢くお金を育てるためにも、今年の年末年始は、つみたてNISAの申し込み準備期間にしてみてはいかがでしょうか?

 次回は、投資につきものの「値下がりしたらどうしよう……」という不安にお答えいたしますので、お楽しみに。

文/前野彩 写真/PIXTA