コツコツ投資の魅力

 先ほどからの繰り返しですが、毎月コツコツと一定金額で投資をすると、値段が安いときにたくさん買うことができるため、買ったときの平均単価は下がります。すると、少しの値上がりでプラスの利益が出やすくなるのですね。

 これが、時間を分散して投資する「コツコツ投資」あるいは「コツコツ積立」の効果なのです。

 これを知っていると、自分が気に入って投資した商品の値段が一時的に下がったとしても、「今は、仕入れどき! かき入れどき! 安く買えてよかった!」と思えるので、不安も軽くなりますね。

やっぱり、納得感が重要です (C) PIXTA
やっぱり、納得感が重要です (C) PIXTA

コツコツ投資の注意点

 ただし、コツコツ投資も万能ではありません。

 毎月コツコツ積み立てた場合でも、一方的な値下がりが続くと、商品そのものの価値が下がっている可能性が高いので、コツコツ積立でも損することがあります。また、積み立てたといっても、2カ月ですぐやめました!となると、その効果を生かすことができません。

 これらのマイナス面をプラスにするためには、「自分が理解できる商品」を選び、「時間を味方に付けた投資」を行うことは欠かせません。

 そのための制度の一つが2018年から始まる「つみたてNISA」であり、2017年から加入者が急増している「iDeCo」なのです。

 つみたてNISAの「コツコツ積み立て」ペースは、金融機関によって異なります。毎日積み立てるものから隔月、3カ月、4カ月、6カ月のペースもありますし、最低金額も100円や1000円など手軽な金額でできるところが増えています。

 投資不安を直すには、コツコツ投資のお薬が効きます。2018年は、投資元年として、一歩踏み出してみませんか?

文/前野彩 写真/PIXTA