4回目を迎えた島田秀平さんのコラム、今回は、島田さんが手相を占うときも注力すると明かす「伝え方」について。かわいい部下や後輩だからこそ手塩にかけて育てたい。その気持ちを抑えて「押し付けずに見守る姿勢が大事」と、自身の経験からも語ってくれました。

同じ情報を得ても「伝え方」で印象は一変する

 「手相って難しいんでしょう?」「たくさんの線の意味を覚えられるかな」と言う人がいます。でも、皆さんが考えているよりも、手相を見るのは簡単です。手相に限らず、姓名判断も四柱推命も統計学ですから、勉強すれば誰でも見ることができます。

 にもかかわらず、「この人に見てほしい!」と言われる人気占い師が存在しますよね。誰が見ても出る結果が同じなのに、なぜそんなことが起こるのか。

「手相は、島田さんに見てもらいたいんです」と言われたらやっぱりうれしいものです

 それは「相手にどう伝えるか」という、アウトプットの違いだと思っています。ただ結果を言えばいいわけではなく、伝えたことで相手が前向きになり、元気にならないと意味がないと僕は考えています。

 テレビ番組でタレントさんの手相を見るときも、占いの結果はすぐに出せます。それを、相手に合わせて、番組自体も盛り上がるように届けるにはどうすればいいのか。手相からたくさん導かれるその人のキーワードをどう読み取り、何を選んで何を捨てるか。伝え方の作戦を練ることのほうに、圧倒的に時間を割きます。占うことと、それを伝えることはまた違うスキルなんですよね。

 恋愛で悩む女性の手相を見たとき、実際に悪い線が出ていることはよくあります。僕だったら、こんなふうに伝えますかね。

 「正直、今は恋愛の悩みが出やすい時期です。なぜかというと、あなた自身が成長する時期だから。勉強や習い事などで自分を磨いて、自分がもう一段階上に行けたとき、そういう目を養えたときにいい出会いがあります。そんな相手に出会うために、今はレベルアップする時期なんですよ。

 こう聞くと、恋愛はちょっと保留にして、2年後、3年後に向けて自分を高めようという気になりませんか?

いいこと、悪いことは、本来区別できないもの

 本来、「いいこと」「悪いこと」なんてないんです。悪いことが起こったように見えても、「もっと悪いことが起こっていたかもしれない。これぐらいで済んだのだから自分は運がいい!」ととらえると、アンラッキーが自分の中で一転、ラッキーに見えてくるようなことはたくさんあります。

 なんだかお坊さんの説法みたいですが……(笑)、このポジティブ転換に長けていたのが、松下電器創業者の松下幸之助氏だったといわれています。松下氏が「自分は強運だ」と信じ切っていたのは、有名な話。若い頃のある夏、海に落ちて溺れて死にかけたそうなのですが、寸前のところで助かりました。それを松下氏は「これが冬だったら心臓麻痺で一巻の終わりだった。自分は運がイイ」ととらえたそうです。

 良しあしを決めているのは自分。これこそが幸運を引き寄せる人の考え方で、誰かと接するときもその人の資質をポジティブに受け止めることはとても大切です。自分とは考え方ややり方が違っても、「そういう考え方があるんだな」「そんなやり方があるのかも」と、まずは認めてみてください。