5回目を迎えた今回は、対人コミュニケーションに強くなるための「聞くことの重要性」について。人気タレントさんを例にした「ジブンの居場所のつくり方」は、納得感アリ。話をすることが苦手であっても、コミュニケーション上手になれる島田さん流のアドバイスは、今日から取り入れられるものばかりです。

本当に好かれる人は「ちゃんと耳を傾けてくれる人」

 グローバル化を背景に、「コミュニケーション能力の高さ」が重要視されるようになりましたよね。僕は大妻女子大学の非常勤講師として教壇に立っていたのですが、学生さんの間でも、コミュニケーション能力の高さは、「コミュ力が高い」「コミュ力が低い」などと省略語で日常的に使われているように思います。

 「コミュニケーション能力が高い」についてイメージするとき、多くの人は「テレビ番組のMCのように、うまくその場を仕切って回したりすることができる対人スキル」「相手に分かるように過不足なく伝える能力」などと理解しているのではないでしょうか。

 でも僕は、コミュニケーションって「話す力」や「伝える力」だけを問うものではないと思っているんです。もっと、持ちつ持たれつの関係の中で生まれるもの。

 むしろ、「聞き上手こそ、一番の話し上手」だと考えています。

「聞き上手こそ、一番の話し上手だと僕は思います」

 もちろん、話をする時のコツというのはたくさんあります。僕はよく「怪談」の仕事もしているのですが、実は「怪談」には、上手に伝える話し方の秘訣が詰まっているんです。今年の夏も、単独怪談ツアー「島田秀平のお怪談巡り」と題して、東京など5都市を巡回しますよ。涼しくなりたい方はぜひ聞きにきてください。この「怪談」にまつわる話し方のコツはまたじっくりお伝えします。今日は、コミュニケーションが上手なタレントの事例も紹介しながら、話し下手な人でもマネできるコミュニケーションの秘訣についてお話ししたいと思っています。

 「自分が話したい人」と「人の話を聞きたい人」、どちらのほうが多いかというと、圧倒的に前者だと思います。皆さんの周りにも、ずっと自分の話ばっかりしている人、いませんか?

 「あの人、自分の話ばかりでうざったいな」というネガティブな感情も、見方を変えるとこんな気付きになります。自分が話したい人のほうが多いとしたら、「聞き上手な人」はきっと好かれ、かわいがられるに違いないということ。

 上手に話せるようになりたい、と多くの人が思う気持ちも、よく分かります。ただ、「自分の話をちゃんと聞いてもらえたら、またその人に会いたくなる」といった話を恋愛の回(3話目)でもしましたが、人から本当に好かれる人、「また会いたいな」と思われる人というのは、決して、話が面白い人でも、要領よく話す人でもないと思うんです。

 それよりも、「ちゃんと耳を傾けてくれる人」。

 立場を変えてみても思い当たりませんか。迷ったり悩んだり、気がすさんだりしているときに会いたくなる人……時には意見を言ってくれる人も必要ですが、話を聞いてくれる人をまずは思い浮かべるのではないでしょうか。

 話すほうが「ピッチャー」だとしたら、聞くほうは「キャッチャー」です。野球の花形はピッチャーですが、当然ピッチャーだけいても野球は成り立ちません。会話も同じで、周りにピッチャーになりたい人が多いのなら、自分はキャッチャーになろう、どんな球でも受け止めよう、と考えるのもいいと思います。

 とにかく、自分に無理しないのが、一番いい。例えば、その場に面白い人がいて、その人に合わせて自分も面白いことを言おう! なんて、全くしなくていいんです。

 コミュニケーションにおいて最も大切なことは、ちゃんと対話することです。