一方で、そんなに欲しいわけでもなかった洋服をセールだからと考えずになんとなく買ったとか、惰性で飲み会に参加して案の定楽しくなかったとか、目的もなくスマホゲームで時間を潰して想定外の課金をし続けてしまったとか。これが、死に金に当たります。

 これらを黒と赤に色分けして記録することで、普段、自分が何にお金を使っているかが一目瞭然。たとえ、毎月の給料25万円は使い切ってしまったとしても、そのお金が生き金だったとしたら、納得いきますよね。もし、死に金だらけで手帳が真っ赤になったら、翌月のお金の使い方を見直し、赤字の要素を減らしていけばいいだけです。

 使った時点で生き金じゃなくても、結果的にいいことにつながれば生き金になることもあります。そんなときは、生き金の黒字で書き足してメモすればいいと思いますよ。

自分がお金を使うと、社会にどんな影響があるか

 お金が大好き! という人の中には、大好き過ぎてケチな人もいます。ケチな人というのは、どうしても人付き合いの幅が狭くなりがちです。

 鎌倉にある金運のパワースポットといわれる橋、「東勝寺橋(とうしょうじばし)」にはこんな言い伝えがあります。

 昔、ある侍の一行がこの橋を通り掛かった時、家臣の一人が川にお金を落としてしまいました。夜だったため、川の中をいくらのぞき込んでもお金は見つかりません。

 そこで侍は、その家臣にお金を渡し、「このお金でタイマツを買ってきて、川の中を探しなさい」と命じます。渡された家臣は当惑しました。というのも、侍がタイマツ代として渡したお金は、落としたお金よりも額が大きかったからです。「タイマツを買って川を探し、落としたお金が見つかったところで損をしてしまいます……」。そう家臣が伝えると侍はこう答えたそうです。

 「お金を探すためにタイマツを買えば、タイマツを売る商人が少しだけ潤う。そして、タイマツを使って落としたお金が見つかれば、そのお金でいずれ何かを買うことで、世の中にお金を巡らせることになる。今落としたお金を捨て置けばなんにも生み出さないが、タイマツを買ってお金を探し出すことで、世の中に巡るお金が増えるのだ」

 その場の損得勘定だけで考えるのではなく、大局的に考えよと侍は家臣を諭したわけです。この逸話が伝えるように、使うことによって、周囲や先々の自分だけでなく世の中にどう影響するか。広く大きな視野も必要なのです。

 お金は、いい使い方をしてくれる人が大好き。「いいお金の使い方」を習慣付けることで、あなたの金運はきっと、回り回って返ってきますよ。

【お金に関する手相お守り/金運線、浪費家線、一発逆転線、覇王線】
薬指の下からピタッとタテに伸びる線、これが金運線です。その人の金銭感覚や、お金を生み出す力を表す線です。たとえ薄くてもほとんどの人が入っていますから、目を凝らして見つけてくださいね。長ければ長いほど、太ければ太いほど金運がいい。だいたい感情線くらいまでの長さが平均的です。それ以上長い場合は、お金に愛されている人。毎月の支払いに追われたり、ケチケチと節約したりする生活とは無縁です。宝くじ当選者も長いです。短い人は「好きなことができればお金なんか関係ない」が口ぐせ。努力がお金につなげられていないのかもしれません。

そんな基本鑑定に加えて、金運線が何本も入っている人は「浪費家線」。入ってきた分だけ使ってしまう人です。金運線に輪が入っている場合は、要注意。それは「トラブル線」です。急に大きな出費があったり、金銭トラブルに巻き込まれたりする可能性があります。金運線のあるあたりに「井」「#」のような印が入っていれば、「一発逆転線」。ピンチの状況を大逆転できる前兆として現れる線で、臨時収入があるなど、状況が改善する予兆です。最強のお金持ち線といわれる線が「覇王線」。小指のつけ根付近から下に伸びる線「財運線」と金運線が運命線まで伸び三角形を形成している相がこれ。億万長者の相ともいわれていて、自分が想像しているよりはるかにケタの大きなお金を生み出す才能があります。

聞き手・文/平山ゆりの 写真/小野さやか、PIXTA