[NGな例]
・「いくつに見えます? いや~もう結構な“おばさん”なんですよ」
⇒相手も同年代か年上だったら、ひとたまりもありません。

・「生まれてこの方(もうかれこれ10年も)彼氏がいないもんで。あはは」
⇒相手も笑っていいものか、困惑します。

・「縁遠くて、どなたかいい人いませんかね(苦笑)?」
⇒相手に重たいものを背負わせてはいけません。

 ともあれ、自分の本音や弱さをほんの少しオープンにすることで、相手も「この人は気さくだな」「この人と話しても大丈夫かも」と警戒心がほぐれてリラックスしてきます。すると相手も心を開いて話してくれるようになり、距離がググッと近づきます。

相手の話を聞くとき、ココに着目してほしい!

 続いて、相手が心を開きやすくなる聞き方をお伝えします。相手の話すことに耳を傾けて、しっかりうなずいたり、相づちを打つことはもちろん大切なのですが、その際にぜひ心掛けたいことがあります。

 それは相手の話すテンポやトーン、呼吸のリズムに着目することです。そこに意識を向けて相手にチューニングを合わせていくと、心地よく会話が進み、打ち解けやすくなります。

<方法その2>「相手の心が開いて会話が心地よく進む、チューニング作戦」

 相手がどんなテンポで話す人なのか? 声のトーンはどのような感じなのか? よく観察してみてください。例えばテンポでいうと、おっとりとゆっくり話す人、早口で小気味よく話す人、ゆっくりでもなく早口でもなく、ほどよいテンポで話す人など。トーンでいうと、かわいらしい高い声で話す人、落ち着いた低いトーンで話す人、ガツンとエネルギッシュに話す人などなど、いろんな人がいると思います。

 まずは、相手の話すテンポやトーンを観察して、そこに自分を同調させていきます(チューニング)。具体的には、うなずきや相づちのタイミング、声のトーンを相手の調子に合わせるのです。

仲のいい友人とは、気が付いたら同調できていませんか?(C)PIXTA
仲のいい友人とは、気が付いたら同調できていませんか?(C)PIXTA

 速いテンポの人なら、おのずとうなずきのタイミングは速くなり、回数も多くなるでしょうし、豪放らいらくな元気な人なら、こちらも声はやや張り気味で快活に話します。すると、相手が気持ち良く話をしてくれて、会話がポンポン弾むんですね。

 これは私自身、インタビュー時に無意識に行っていたのですが、心理学の手法でいう「ミラーリング効果(相手のしぐさや言動をまるで鏡<ミラー>のようにまねることで、相手から好感を持たれやすくなる)」に通じるものがあります。