呼吸を合わせると本当に息が合ってくる

 ちょっと難易度は上がりますが、「呼吸を合わせる」というのも効果大です。相手が息継ぎをする様子を見て、息を吸うとき、吐くときのタイミングを合わせるのです(相手が息を吸うときに自分も吸い、相手が息を吐くときに自分も吐く)。分かりにくい場合は、肩の上がり下がりを見ると呼吸の様子が分かります。

 呼吸を合わせると、まさに「息が合う」というように、互いの間に安心感や一体感が生まれます。

 ただ、相手のテンポ、トーン、呼吸に合わせることを意識し過ぎてガチガチになるのは本末転倒ですので、まずは家族や友人と話すときに練習してみるといいかもしれません。

 また、初対面の相手でも「この人とは合わせたくない!」と思ったら、おやめくださいね(笑)。変に相手のペースに巻き込まれて消耗するという危険性もありますので。

 例えば、相手が気持ち的に焦っていて猛烈に早口になっている場合、それに同調して合わせてしまうとこちらもパニックになっていきます。その場合は、あえてスローペースで落ち着いた調子で相づちを打つと、相手の勢いにのまれず、さらには相手の心の状態もクールダウンしていきます。

 さて次回は、相手の話を聞くときに気を付けたい「嫌われる相づち」や、逆に「好感の持てる相づち」について具体的にお伝えします。

文/望月まろん 写真/PIXTA