自分の居心地がいい関係は、やがて「家族」になる

「友人たちの考え方に触れるだけで、ワクワクします」
「友人たちの考え方に触れるだけで、ワクワクします」

 そうして趣味の時間を過ごす中で仕事の話や悩み相談もするようになって、どんどん仲良くなっていくうちに、「あ、家族ってこういう心地いい集団のことを指すのでいいんじゃないか」とすら思えてきて。世間一般では血のつながりで家族とされるけど、友人とも関係性をがっちり構築できたら、お互い困ったときに自然に助けようと思える、いわゆる家族のような関係性はつくれるんだなあと。

――30歳を超えて真の友人ができるなんて、希望が持てます! そんな犬山さんにとっての「親友」ってどんな人ですか?

 尊敬できる相手っていうのがデカいですね。今私が仲良くしている人たちは性別も年齢もバラバラですが、彼、彼女らに対しては好奇心がすごくくすぐられるんですよ。「ああ、そんな考え方があったか」とか、「なんてセンスがいいんだ、その生き方!」みたいな驚きと称賛がいっぱいあって、その考え方に触れるだけでワクワクして楽しいんです。

 そういう人たちと一緒にいたいから、自分も「その人が話してて楽しいと思うような相手になりたい」って自然に思って、本を読んだり、物事を深く掘り下げて考える習慣が付いたりしました。あと、相手をリスペクトできていたら、マウンティングみたいなことも絶対に起こらないですしね。

 親友をつくるに当たって一番大切なのは、自分がいかに虚勢を張らないか、だと思います。

――友達っていうと年齢が近くて同性で、という既成概念が取っ払われました。それじゃあ永遠の命題ともいえる「男女間の友情は成立するか」問題はもちろん……?