糖質制限ダイエットはほどほどに

管理栄養士の岸村康代さん(右)と、医師の池谷敏郎さん(左)
管理栄養士の岸村康代さん(右)と、医師の池谷敏郎さん(左)

 循環器系医師の池谷敏郎さんは、ダイエットについて言及。急激にダイエットをすることによって「倹約遺伝子」が働き、体が「省エネ状態」になって多くのエネルギーを使わないように変化してしまうのだといいます。そこでやせたからといって普通の食事に戻してしまうと、カロリー過剰となってリバウンドの原因に。

 「たんぱく質を多めに摂るなどして、エネルギーを減らしすぎないようにすることが大切です。糖質制限といいますが、極端なカロリー不足に陥ると脂肪も落ちるけれど、筋肉までも失うことになってしまう。このような状態では体調不良となり、抵抗力を失ってしまいます」(池谷さん)

 食物繊維などを中心とした栄養素が足りなくなってしまうと、腸内環境も悪化してしまいます。

食物繊維をより効果的に摂る方法は?

 「食欲の秋」になると、おいしいものが増えてきてついつい食べ過ぎてしまいますね。そして、そのまま冬を迎え、ゆったりとした服を着ていて気付かないうちに脂肪が蓄積し、春になってダイエットに駆け込む――そんなサイクルを送っていませんか? 秋から「しっかり」食べながらダイエットに取り組むことを岸村さんはすすめています。

 秋に旬を迎える食材では、キノコやゴボウ、サツマイモなどの野菜に食物繊維が豊富。新鮮な食材を食べることでビタミンB群やビタミンCなどのほかの良質な栄養素も一緒に摂ることができます。夕方にちょっと小腹が空いたときに手軽に摂れる食物繊維としておすすめなのが、蒸し大豆。煮大豆に比べると栄養素が豊富なままで、甘みもあります。

小腹が空いたときに蒸し大豆を
小腹が空いたときに蒸し大豆を

 また、ヨーグルトも腸内環境を良くするものとして知られていますが、食物繊維を多く含むものと一緒に食べることでより効果を発揮することが分かっています。例えば、ドライマンゴーやプルーンなどの乾物をヨーグルトに入れて戻して、一緒に食べるのもおすすめです。