オンナの友情が長続きしないんです
オンナの友情も、タイミングが大事
「恋愛したてのときって、(恋愛)相手が遠くにいても、何分でも時間をつくって会いに行くじゃないですか。なのに女友達にはなかなかそこまですることは、ないんですよね」
女友達にはいつでも会えると甘え、ついおろそかにしてしまう気持ち、よく分かります。
「でも、無理してまで、友人と会わなくたっていいんじゃないかな。『こういう関係性でいなきゃいけない』って価値観を友人に押し付けるのは、お互い不健康な話ですよね」
本当に芯の部分でつながっている友人なら、年に1回会えなくたっていいと話す小池さん。ご自身も、学生時代の友達はお互いのライフスタイルが違ってきてしまってなかなか会えないんだそう。
「いつも『今度会おうね』と言ってるのに会えないと、相手にも申し訳ないし、(実行できていない)自分に落ち込んでしまうこともあります。でも最近、2年くらい会えていなかった友人が、人づてにチケットを取って舞台を観に来てくれて。そのことをきっかけにまた会うようになったんです」
その時「離れていた時間は、お互いにとって必要だったんだ」、と気付いたんだとか。
「オンナの友情も、タイミングなんだなって。会う時期が来たら、きっとまた会えると思いますよ」
これ以上、年を取りたくない!
ミルフィーユみたいに年を「重ねる」と言ってみよう
「そんなこと、気にする必要ない! 男性の発言や行動に一喜一憂する必要なんて、全くない。それよりも、自分は『若い人たちよりも経験がある』ということに誇りを持ってほしいですね」
でも実は小池さん、「若いほうがいいな、年を取りたくないな」と20歳くらいまで思っていたんだそう。
「30歳になった頃に、周囲に『もう30歳。オバちゃんになっちゃった』と言ったことがあって。その時、ある先輩に『女性が自分でそう言うのはみっともない』と言われて、恥ずかしくなったんです。自分で自分のことを『オバちゃん』だと言った時点で、老いを認めることになるんだ、って」
一つ年を取ったということは一つ経験を重ねるということ、と語る小池さん。
「だから、年を『取る』、ではなく、年を『重ねる』と言いたいですね。ミルフィーユみたいに。周りの輝いている先輩方を見ていると、年を重ねていくことはとっても楽しみ。皆さん経験を積んで、どんどん良い顔になっていますから。私も自然体で年を重ねたいですね」
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私たちは社会に出てたくさんの女性たちと知り合い、そのたびに少なからず影響を受けながら生きてきたのではないでしょうか。
小池さんはインタビューの最後に、「『働く場所』では色々な出会いがあるし、その出会いから学ぶことも沢山あります。私にとって働くということは、自分の人生を豊かにしてくれることなんです」と語ってくれました。
働く中で、女性同士、時に人間関係が「面倒だな」と思うこともあるでしょう。と同時に、多くのことも学んできたはずです。お互いの存在を尊重し合い、相手の目線にも立ってみる。そして、もっと私たち女性は「自分の心」に素直に生きてもいいんじゃないかな―― いつまでも続けていたくなるような小池さんとの女子トークの中で、そんなふうに感じたのでした。
ヘアメイク/山口公一 スタイリスト/えなみ眞理子 衣装協力/ヨウジヤマモト プリュス ノアール
聞き手・文/尾崎悠子 写真/小野さやか