移り変わりの早いLCC業界 情報はこまめにチェックしよう

 ちなみに、前ページで「新生」と書いたのには理由がある。

 エアアジア・ジャパンは実は以前にも成田発着で沖縄や北海道へ便を就航していた。ところが経営がうまくいかず、撤退してしまったのだ。当時のエアアジア・ジャパンを引き継ぐ形で、ANAの完全子会社化として生まれ変わったのが現在のバニラエアである。

明るいイエローの機体が可愛い 写真/吉田友和
明るいイエローの機体が可愛い 写真/吉田友和

 その後、マレーシアのエアアジア本社が楽天など新たなパートナーと組む形で、再び日本市場に乗り込むことを発表した。つまり、航空会社名は同じながらも、両者は全く異なる会社というわけだ。

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 最新のトピックスとしては、2017年4月にANAがピーチの株式を取得して子会社したことも大きなニュースだろう。この結果、ANAはバニラエアに続き2社もLCCを持つ形になった。両社の統合は今のところ予定にないというが、移り変わりの早い業界だけに今後どうなるかは分からない。

LCCで行くなら沖縄はとくにオススメだ。写真は美ら海水族館  写真/吉田友和
LCCで行くなら沖縄はとくにオススメだ。写真は美ら海水族館  写真/吉田友和

 ジェットスターにはJALが資本参加しており、春秋航空にはJALやANAといった日本の航空会社の資本は入っていない。現在国内線を就航するのはピーチ、バニラエア、ジェットスター、春秋航空である。これらにエアアジア・ジャパンが加わり計5社となる予定だ。

 LCCでは各社がこぞってセールを開催したりと、価格競争が過熱している。利用者としても、やはり価格の安さが決め手になることが多い。

 行き先ありきではなく、航空会社ありきの旅である。それゆえ、まずはどんな航空会社があって、それぞれどこに飛んでいるかをある程度把握しておくと、旅を計画しやすくなるはずだ。

文・写真/吉田友和

※次回(4月28日公開予定)は、「LCCのメリット/デメリット」について。お楽しみに!