コスパ最強のLCC。JALやANAなどのレガシー・キャリアとは、空港ターミナルも違えば、チェックイン方法も違うのだ。今回も旅行作家・吉田友和さんに詳しく教えていただこう

 前回の記事「LCCをとことん安く! さらにお得に利用するコツ」はLCCをとことん安く予約する方法を紹介した。今回からはいよいよ出発当日の話だ。空港へ移動し、飛行機に乗るまでの一連の流れについて整理してみる。JALやANAなどのレガシー・キャリアとはいろいろと勝手が違うから、慣れていないと戸惑うこともあるだろう。

成田空港は遠いけど安く行ける

 首都圏在住者ならば、国内線に乗るとしたら通常は羽田空港を目指す。LCCだと、まずここが異なる。目的地は成田空港である。2017年5月現在、羽田空港にはLCCの国内線は就航していない(国際線は出ているが……)。すべての便が成田に発着しているのだ。

成田空港第3ターミナルはLCC専用

 「成田ねえ……遠くない?」と、身構えてしまう人も少なくないはずだ。僕自身も、遠いなあと正直思う。東京でも西側の私鉄沿線に住んでいるせいかもしれない。羽田までは約20キロなのに対し、成田までは約90キロもある。距離だけを比較すれば、成田が不利なのは確かだ。

 一方で、距離の割には移動費を安く済ませられる点は見逃せない。空港へ直行する格安バスがあるからだ。「THEアクセス成田」「東京シャトル」の2社が、2012年から東京駅~成田空港間のバスを運行している(銀座駅に停まる便もある)。

先に運航を開始したのは東京シャトルだった。THEアクセス成田の方が東京駅のバス乗り場が改札から近い

 運賃はいずれも片道1000円で、東京シャトルは事前に予約をすると900円になる。さらには、2016年10月からは大崎駅~成田空港間を結ぶ「成田シャトル」も登場した。こちらは片道1200円で、事前予約だと1000円となっている。

 おおむね片道1000円前後と覚えておくといい。都心から成田への高速バスは片道3000円前後が相場なので、なんと3分の1の値段である。登場した当時は価格破壊だと話題になった。安いからといって、バス自体にはとくに不都合はない点は強調しておきたい。全便ではないものの、各席に電源コンセントを備え付けた「当たり」車両もある。

 これらの格安バスは、LCCが普及するのに歩を合わせる形で誕生した。せっかく安く飛行機に乗れるのに、空港が遠いせいで移動コストが高くつくとなんだかなあという気持ちになる。

 実際に、航空運賃よりも空港までの移動費のほうが高くなるケースもあった。空港行き格安バスは、そういった矛盾の解決策と言える。いわば、LCCの副産物である。