東南アジア以遠

 なんといってもエアアジアの存在が大きい。アジア最大のLCCで、日本からは同社の本拠地クアラルンプールの他、バンコクやデンパサール(バリ島)へも就航している。セブパシフィック航空はフィリピンのLCCで、マニラやセブへの便を持つ。他にはベトナムのLCCベトジェット・エアが近い将来に日本への就航を計画している。

 2017年現在の、注目の旅先についてもピックアップしておきたい。

 話題性が高いのは、エアアジアがホノルル便を開設したことだろうか。いまのところ関空発だけだが、LCCでハワイへ行けるようになったのは大きな前進だ。グアムへもすでにティーウェイ航空が同様に関空発で就航している。これまではLCCで海外旅行というとアジアばかりだったから、北米リゾート路線の誕生は感激すべき出来事である。

ティーウェイ航空のグアム便。東京にも就航してほしい
ティーウェイ航空のグアム便。東京にも就航してほしい

 また、直行便だけでなく、乗り継ぐ形で行ける旅先が増えてきたこともトピックスだ。バニラエアは台北で乗り継いでホーチミンまで行く便を就航した。人気の台湾とベトナムを周遊できる画期的なルートだ。ピーチの那覇~バンコク線も乗り継ぎ需要を意識した路線だろう。

 ユニークなものとしては、スクートがシンガポール~アテネ線を6月に就航した。アジアとヨーロッパをLCCで結ぶ路線は貴重だ。スクートは日本にも就航しているため、乗り継げばヨーロッパまでも行けることになる(時間はかなりかかるが……)。