お金を使うことは楽しいときもありますが、使い過ぎて後悔することも。でも、どうして人はお金を使い過ぎてしまうのでしょうか? 今回は白衣の天使・看護師の女性のお悩みです。人を助けることを仕事とする彼女が、プライベートでもその能力を発揮してしまったことで思わぬ出費が……!? ファイナンシャルプランナーの高山一恵さんは、悩める天使にどんなアドバイスをするのでしょうか?
ショッピングがやめられない! 悩める看護師の悲鳴
お金の悩みは、その人の職業にも大きく左右されるなあと日々感じていますが、今回は看護師女子のお話です。
あるマネーセミナーで個別相談会を行った時のことです。一人の女性が私のもとに「悩みがあるのですが……」とやって来ました。
真っ赤なミニスカートに派手なメーク、抱えているのはシャネルのバッグ。職業を聞くと看護師とのことでしたが、見た目では全く分かりませんでした。話を聞くと、「働いてもお金がいつの間にかなくなってしまい、キャッシングをしそうなところまで来ているんです。どうしたらよいのでしょうか?」と穏やかならぬセリフ。いったいなぜそんなことになってしまったのでしょうか?
私の経験でお話しすると、看護師の女性の悩みの傾向は二つあります。
一つ目は、「衝動買いがやめられない」という悩みです。はるかさんも例に漏れず、買い物依存症の傾向がありました。看護師の場合、収入は平均より高めですが、残業はもちろん夜勤もあるため仕事はハード。
さらに、どの診療科に所属するかで、心のストレスのかかり方も変わります。はるかさんは総合病院に勤めており、かつては皮膚科や外科の担当でしたが、2年前からガン病棟で終末医療に関わることに。たくさんの人の死に接することはストレスとなったのでしょうか、そこから月々の買い物の金額が跳ね上がったそう。
はるかさんの月収は40万円。そのうち、買い物の金額は10万円に上ります。仕事中は白衣の天使として清潔感のあるファッションですが、お休みの日はその反動で、ブランド品に身を包み、別人のように派手な格好をしたくなるようです。
確かにこれではお金はかなり使ってしまうでしょう。しかし、彼女には出費の原因がもう一つありました。これが、看護師女性に多い、もう一つの悩みなのです。