キレイでいたい! というのは、多くの女性が思うこと。でも、その思いが強過ぎるのも考えものかもしれません。今回は、キレイでオシャレな自分を磨き続けたいとお金をかけ続けた末、自分のキャパを上回る支出をし続けた女性が登場します。キーワードは「リボ払い」。気付かぬうちにカードの限度額に達してしまった彼女を、お金のプロ・FPの高山さんは救えるのでしょうか。

こう見えて、借金を抱えています… イラスト/北村みなみ
こう見えて、借金を抱えています… イラスト/北村みなみ
平原ありささん(仮名) 派遣社員(相談当初27歳)
年収300万円 一人暮らし
長所 芸能人並みのルックス
短所 浪費

月々8万円のリボ払い、年率15%の悲劇

 「リボ払い」って聞いたことがありますか?

 リボ払いとは、クレジットカードを使ったとき、毎月あらかじめ指定した一定額を返済していく方式のこと。分割払いとは違い、毎月同じ金額ずつ返していけて支払いペースを保てるというメリットはあるものの、総額が分かりにくい・金利が高いので元本が減りにくく、返済し終わるまでに長い時間を要するというデメリットがあります。

 例えば、ルイ・ヴィトンの35万円のバッグを利息込みで月1万円ずつ返済していく、といった買い方です。しかし返済額には利息が含まれているので、1万円ずつを35回で返済するという単純計算にはなりません。

 リボ払いの金利は、一般的に年率15%。なので、バッグの金額と利息の支払いを終えるまでに、47回(なんと4年近く!)かかることになります。せっかく買ったブランドのバッグの返済が終わる頃には、すっかり使い古された状態になってしまっているかもしれません。それに、総返済額としては約46万円超になり、利息だけで約11万円も支払いが上乗せに。利息って怖いですね……。

 今回の相談者のありささんは、このリボ払いで悩みに悩んで、私のところに訪れたのでした。

 ありささんは、石原さとみ似でキラキラ系の美人さん。まるで芸能人、いや、もしかしたらそれを上回るほどの美貌の持ち主で、スタイルも抜群。しかし、そんなありささんの顔色は真っ青になっていました。(ちなみに肌はぷるぷるでした!)

 「私、いい男を捕まえたかっただけなんです……」と、暗いトーンで話を始めたありささん。

 愛読書は「美人百花」という彼女。もともとのパーツのよさに加え、「いかに男性を引きつけられるか」を常々追求し、ファッションや美容にお金をかけてきたのだそう。美貌のキープ&アップを図るため、さまざまなものを惜しみなく買っていました。

 一方で、派遣社員として働いており月収は25万円。自分磨きのための金額としてはこの収入では足りず、欲しいものは基本的にすべてリボ払いで購入していたわけです。そして、毎月8万円のペースで返済していました。

 (ちなみに、なぜリボ払いを始めたのかを聞いてみたら、ありささんの答えは「ポイントが付くから」でした。皆さん、お得に見えるキャンペーンにはお気を付けください!)