ついに、利用限度額の200万円に到達

 ありささんは、ファッションはもちろん、美容代も惜しみませんでした。月10万円かけてエステや美容皮膚科に通い、さらにヨガもたしなみ、メンテナンスも完璧。そんな美の追求の成果が実り、無事、年収数千万円の外資系エリート会社員と順調にお付き合いがスタートし、結婚話も出ていました。

 そんなある日、ありささんのクレジットカードが使えなくなってしまいました。その理由は、限度額に達してしまったため。ありささんのカードの限度額は200万円でした。これ以上カードを使わないことにしたとしても、月々8万円のリボ払いの返済がしばらくのしかかります。

 「彼と結婚して、その後は子どもも欲しいです。そうなると仕事は続けられないでしょうし、返済するのも難しくなるでしょう。だから、結婚前に借金をなくしておきたいんです!」

 ありささんの悩みは切実でした。彼女のように「リボ払い地獄」に陥いる女性の相談は、実際少なくありません。

 でも、まだ希望は残されています。私は、こうアドバイスしました。
 「金利を下げましょう!」

結婚はおあずけにして、返済に一直線!

 すぐにでも彼と結婚したかったありささんでしたが、返済を終えなければいけませんので、彼との結婚はちょっとおあずけに。

 それで、無理のない返済金額で、できるだけ早く完済するプランを検討しました。

 200万円を年率15%で、今まで通り月8万円の支払いなら3年以内で返せるでしょう。しかし、クレジットカードに少しも頼らずに月8万円の支払いを続けるのは、生活を切り詰めることも考えなければなりません。美容にお金をかけることは難しくなります。

 私は、ありささんの今後を考えながら、これまでの生活水準をなるべく変えないよう、できるだけ短期間で、かつ無理のない返済金額で完済するプランを検討しました。債務整理も視野に入れて弁護士さんとも話し合いました。結局ありささんは弁護士による手続きは撮らずに、「借り換え」で金利を下げることを目標にしました。

 別の金融機関で金利の比較的低いフリーローン(資金使途が原則自由なローン)でリボ払いの返済金分を借り換えるという手段です。

 ありささんは、ある金融機関で金利8%のフリーローンを借りることができました。そして月々の返済額を4万円に設定しました。5年ほどかかりますが、月々の金額や返済総額を減らすことができました。余ったお金があった時は、繰上げ返済に回しました。

 こうして、これまで通り美を磨きながら、ローンを完済。その頃には、ありささんは31歳になっていました。

 さて、ありささんと彼との恋の行方は……?