最大の浪費は、実りのない合コン代
まだ入社2年目で月収16万円程度ですから、貯蓄があまりないのは、ある程度仕方のない部分はあります。しかし、いくら給料が安いとはいえ、会社の寮住まいで家賃はあまりかかりませんから、何かにお金をかけていることには違いありません。貯蓄ゼロにはなにやら訳がありそうです。
まずは、少し浪費癖がありました。買い物が好きで、服や化粧品に一般的な同年代の女性よりは使っていました。接客業なので、必要経費といえば、そうなのかもしれません。
しかし、それでもまだお給料は残る計算になります。
私は、ふと聞きました。
「合コンは月に何回くらい行くの?」
「6回くらいですね~」
「へー、結構行ってるんだね」
「そうなんです、1回7000円くらいかかっちゃって」
ん? つまりそれって月4万円以上を合コン費用に充てているということ?
そう、あかねさんがお金を貯められなかったのは、なんと合コン代に使い過ぎていたからなのでした。
しかも、この合コン、通えど通えど彼氏ができない様子。
よくよく聞くと、男友達には「CAを呼んでくれたら、いい男子を連れていくから」と言われ、その通りにしてきたのだとか。
お察しの通り、男友達はあかねさんを利用してCAとの合コンをもくろんでおり、その結果、お付き合いが始まるのはいつも連れていったCAのほう。初めからあかねさんは、ダシに使われていたのです。
合コン代を貯蓄に回して、地に足の着いた幸せを
あかねさんいわく、航空会社で仕事をしていると、「医者と結婚して、高級住宅街に住んで……」というセレブな結婚を夢見る女性が周囲にたくさんいるため、そうした結婚を彼女が思い描いていたのは仕方がありません。ただ、そんな未来は自分には難しいかもしれない……と、あらためて現実を直視したあかねさん。「私、このまま一生結婚できないままですか?」と思いっ切り落ち込んでしまいました。
でも、幸せとは、みんなが同じ形ではありません。それに、不毛な合コンはこの際断捨離すべきです!
月6回の合コンを全部やめなさいとは言いません。出会いは大切ですからね。でも、少し減らして、その分を貯蓄に回し、将来に備えることも大切なことです。
そこで、月1.5万円とボーナス時3万円を財形貯蓄に回してもらうことにしました。これで年間24万円がたまります。まずは貯蓄癖を付けていくことからスタートすることで、意識が変わっていきます。
そうして、自分の身の丈に合った生活を目指しリスタートしたあかねさん。ついにこの間、「彼氏ができました!」と連絡が。
聞いてみると、なんと同じ会社の社員の男性なのだとか! よく考えたら、あかねさんの会社は一部上場企業の超有名企業なのですから、高給取りの相手が、周囲に山ほどいたというわけです。灯台下暗し。
その後、貯蓄癖の付いたあかねさんの貯金は、3年間で100万円以上貯まったそうです。だんだんと貯蓄額が増えていった結果、当初の予定よりも早く100万円を貯めることができたわけです。お金も彼氏も、手堅く、ですね。
<今回の学び>
聞き手・文/相馬留美 イラスト/北村みなみ