7期連続で最高益を更新するなど、その目覚ましい業績が注目されているカルビーは、固定席を持たずに仕事をするフリーアドレス制を2010年の本社移転に伴い全面導入しました。その際、毎日の席決めをダーツによって行うという大胆なシステムを採用。常識を覆すそのシステムと、実際のオフィスの様子とは? いざ、潜入開始です!

作業に合わせて三つのタイプから席選び

 東京駅からほど近いオフィスビル・丸の内トラストタワー本館にあるカルビー本社にやってきました。とても大きなオフィスビルなので、ワンフロアの面積もかなり広そうです。

 出迎えてくれた広報部の笹山さつきさんに、「あのう、ダーツで席決めとは一体……」とはやる気持ちを抑えきれず質問しかけたところ、「まずは見ていただくのが一番分かりやすいかもしれないですね」と、社員の方たちが仕事する執務フロアに早速案内してくださいました。

こちらの到着を待っていてくださった笹山さん。エントランスにはカルビーグループの商品がたくさん! これだけでもなんだかウキウキしてしまいます

 笹山さんがIDをかざしてフロアに入ると……何ということでしょう! そこには壁という壁を取り払った、開放感のある空間が広がっています。窓からの明るい採光、広々としたひと続きのフロア。パーテーションで隔離されたパーソナルスペースはどこにも見当たりません。

奥まで見渡せる広いオフィス。なんという開放感!

 そのとき、「おはようございます!」と社員の方がやってきました。何やら入口付近の端末を操作している模様。あれ? フリーアドレスって、早い者勝ちで好きな席に座るんじゃないんですか?

出社した社員の方たちは、まず真っ先に入口付近に設置された端末に向かいます

 「弊社のフリーアドレスは自分で席を選ぶのではなく、ダーツシステムがランダムに自動決定するんですよ」(笹山さん)

 なるほど、「ダーツで席決め」とはダーツシステムのことだったのですね(すっかり本物のダーツを想像していました……)。確かに、完全に自由にしてしまったら、窓側が好きな人ならいつでも窓側に座りたくなるのが人間心理というもの。では、具体的に社員の皆さんがどのように座席を選択しているのか、端末画面を拝見します。

その日の仕事に合わせて席のタイプを選択できます

 まず、設定するのは「エリア区分」。オフィスはとても広いので、三つのエリアに分かれています。ざっくりとどのエリアで仕事をするか選んだら、次に「席種」を選択します。席種は用途別に3タイプあり、笹山さんによると、「それぞれが、その日の自分の仕事内容に合わせて選択する」とのこと。

 多くの席は「コミュニケーション」席と呼ばれる間仕切りなしのオープンな4人席。通常業務の際にはこの席を選択するそうです。そのほかに、2種類の席が用意されています。

「ソロ」席
 着座時に目線より低い間仕切りのある4人席。隣を気にせず資料を広げて作業したり個別で仕事したいときなどに選択。

「ソロ」席

「集中」席
 窓側に設置された横並びの隔離席。資料作成など集中して作業したいときに選択。この席では電話も禁止。

「集中」席