「社員がお客様」の業務推進部

――各フロアにはフリースペースもたくさん設置されていますよね。それにはどういった意図があるんでしょうか?

 1フロアから3フロアになったことで懸念されたのが、横のつながりが少なくなってしまうのではないか、というコミュニケーション不足に関する点でした。そこで、各フロアの執務エリアの出入り口付近には「リビング」と名付けたリフレッシュスペースを設置。家でもリビングが生活の中心であるように、各フロアの「リビング」も自席に辿り着くまでに必ず通る、または必ず目に入るようなつくりにしています。

――皆さんはどんなときにそのフリースペースを利用されている印象ですか?

 手前味噌なのですが、うちの従業員は真面目な人間が多くて、一度集中してしまうと休憩しないんです……。なので、当初は使われないんじゃないかという心配もあったのですが、今は自席を離れてちょっと仕事で使ってみたり、リラックスしたり、それぞれの使い方をしているので、そのスペースがあることで業務にもプラスに働いているんじゃないかと思います。

オフィス内には個性的なフリースペースがたくさん用意されています。お昼どきになるとあちこちでランチを取る姿が
オフィス内には個性的なフリースペースがたくさん用意されています。お昼どきになるとあちこちでランチを取る姿が

――普段から社員の方の声を吸い上げる部署はあるのでしょうか?

 業務推進部という部署があります。ユーザーさまのサポートやサービスの品質管理をはじめ、総務、インフラ整備、社内用サービスの開発・運営といったオフィスの環境整備にまつわる業務を行っている部署ですね。

 彼らのミッションの一つが「社員の満足度を上げること」なんです。クリエイターたちにとってゲームを遊んでくださるユーザーさまがお客さまであるように、業務推進部にとってはわが社の従業員がお客さまという考えで、3カ月に1度、自分たちの仕事はどうだったかを従業員満足度調査で声を吸い上げて、業務改善につなげていくということを行っています。

――そうした心意気で支えてくれている部署があると、クリエイターの方も心強いですね。

 そうですね。コロプラには何かを決めるときにアンケートを実施し、挙がってきた意見を参考にする文化があります。これは、コロプラが掲げる行動指針が社員の中に根付いているからだと考えています。コロプラではよく、3つのことに「素直」であれ、と言われています。1つ目は数字、2つ目は結果、3つ目は人の意見です

 データや結果は嘘をつかないですから、まずは受け止めること。そこからどう改善していくかが重要ですよね。人の意見はすべて鵜呑みにするということではなく、どうしてそういう意見が出てきたのか、その理由を分析し改善していくことが大切であるということです。これら3つのことに素直になることがコロプラの行動指針であり、どのような業務においても意識されていることなんです。