「失恋したので、今日は会社を休みます」
一方の「失恋休暇」は、取得率が低ければ低いほど喜ばしいものですが、実際社員の方にはどのように受け入れられている制度なのでしょう? アラサー世代の橋本沙織さん(仮名)にお聞きしました。
「私は活用したことはないのですが、失恋してしまったときというのは、もちろん落ち込みますし、何も手につかない状態になる人も多いと思います。『失恋休暇』は、そんなとき、ちょっとでも気持ちを切り替える手伝いをしてくれそうな制度ですね。一方で、むしろ仕事に打ち込むことで次に進めるという人もいると思いますから、この制度のとらえ方は個人の自由。
ただ、こうしたバックアップ体制があるというだけで、社員の私たちはこの会社で働くことに対して安心感や心強さを感じやすいですよね」
仕事にプライベートは持ち込むな、こと恋愛に関してはもってのほか、という会社も珍しくないと思いますが、こうした「失恋休暇」を制度化できてしまうサニーサイドアップの社風について、人事担当者は次のように話します。
「弊社社員の平均年齢は34歳と比較的若く、世代間のジェネレーションギャップが少ない傾向にあります。また、社長以下、フラットかつフランクな社風なので、普段から恋愛の話もしやすいかもしれません。
とはいえ、『失恋休暇』はどんなにフランクな社風でも、申請にはちょっとした勇気が要るものです。『失恋休暇』を使うと次はうまくいく! というジンクスを作ったり、『失恋休暇』を使ったから結婚できた! という成功談を広めるのも、使いたいと考えている人を後押しするためのひとつのアイデアかもしれませんね」
忙しさの中でどうしても低下しがちな恋愛意欲ですが、話を聞けば聞くほど、「会社は私の恋愛応援団、仕事も恋も恐れず進め!」、そんな心強い気持ちになってくるから不思議です。
次回は、この変わった制度を作ることになったきっかけについて、じっくりとお話しを伺います!
文/金澤英恵 写真/編集部
1985年設立。あらゆるジャンルのPR、セールスプロモーションをはじめ、アスリートのマネジメント、スポーツビジネス、オールデイカジュアルダイニング「bills」運営と幅広い領域を手掛けるPR会社。働く環境の整備や社内制度にも力を入れており、「働きやすいPR企業ランキング」やビジネス界のアカデミー賞と称される「スティービー(R)国際賞」などを受賞多数。
URL:http://www.ssu.co.jp/
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