伝えたいのは感情より言葉! 効果的な注意の仕方とは

 管理職やリーダー、先輩が苦手なことの一つに「注意すること」があります。注意するからには自身もきちんと行動しなくてはならないし、口うるさいと思われるかもしれません。それでも、指導する側なら避けては通れない道なのです。

仕事に対する姿勢や生活態度は、後輩から見られている!

 良くも悪くも、後輩は先輩のまねをするもの。まるでひなが最初に見たものを親と思うように、先輩の行動は後輩に刷り込まれるのです。だからこそ、日常行動や仕事に対する姿勢は、きちんとしておかなくてはなりません。

 前述の通り、時には注意することも必要です。和を乱せというわけではありませんが、締めるところは締めないと「頼りにならない人」となめられることも。プロ集団を目指すなら、勇気をもって仲良しクラブから卒業して役割期待を踏まえ、嫌われることを恐れずに指導に当たってください。

ポイントは2つ! 反感を買わずに注意できる言い方

 言い方1つで受け取り側の気持ちは変わるもの。効果的に伝えたいなら、まずは「YOUメッセージ」ではなく「Iメッセージ」を使いましょう。要は、主語を自分にして「私はこう思う」「私はうれしい・悲しい」といった言い方。「最近のあなたはミスが多い」よりも「最近のあなたはミスが多いと私は感じる」のほうが、当たりもマイルドになってギスギスしません。また、「あなたが××だからこうなった」の言葉は「こうなる前に私が△△すればよかった」と言い換えたほうが、相手の反省と謝罪を促せます。

 もう1つのポイントは「GOODとBETTERの視点を持つ」ということ。相手の良い面を見て、BADではなくBETTERで改善提案するのです。例えば報告が遅いときは、「あなたの報告は遅いからダメだ」ではなく「報告さえ早かったら完璧なのに」といった調子ですね。言いたいことは1割にとどめ、残り9割は褒める。これもまた、相手の心に響く注意の仕方です。

「ここの見積もりさえOKなら完璧だったのにぃ、惜しい」 (C) PIXTA
「ここの見積もりさえOKなら完璧だったのにぃ、惜しい」 (C) PIXTA