尊敬語、謙譲語、丁寧語。きちんと使い分けたい敬語

 あなたへの評価は、言葉遣いひとつで上下することも。心やすい関係ならともかく、きちんとすべき社外の人、あるいは先輩や上司には正しい敬語で対応しましょう。

まずはおさらい! 敬語の種類と言い方を把握しよう

 一般的に、敬語は尊敬語、謙譲語、丁寧語の3つに分けられます。相手を高めることで敬意を表すのが、尊敬語。詳細は後述しますが、「お持ちになる」や「ご快諾」といった言葉があります。基本的に相手の行為や行動に対して使うことが多いですね。一方、謙譲語は自分の立場を低くすることで、相手に敬意を表す言葉。自分側の行為・行動に対して使うことが多く、例としては「伺う」「拝見する」などが挙げられます。

 最後の丁寧語は、その名の通り丁寧な言葉のこと。「お名前」「ご依頼」のように、名詞に「お」や「ご」を付ける、「です、ます」を使うなど、言葉遣いを丁寧にすることで相手に敬意を示します。

敬語の種類と言い方の例
1)尊敬語
a.「お(ご)~なる、なさる」
 お帰りになる、ご説明なさる
b.「~れる、られる」
 読まれる、起きられる
c.「お(ご)~くださる」
 ご教示くださる
d.「お(ご)+名詞、形容詞」
 お買い物、お若い、ごゆっくり
2)謙譲語
a.「お(ご)~する、いたす、申し上げる」
 お読みする、ご説明する、お送りいたします(する)
b.「~させていただく」
 早退させていただく
c.「お(ご)~いただく、願う」
 ご紹介いただく、ご愛顧願う
d.「拝~する」
 拝借する
3)丁寧語
a.「お(ご)+名詞」
 お金、お酒
※外来語、動植物、公共物、自然現象などには使わない。
 例:おビール、お犬、お学校、お雷
b.「~です、ます」
 あちらです、外出します
c.「~でございます」
 こちらでございます、やる子でございます
d.言葉ごと言い換え
 今日→本日、さっき→先ほど、~したらすぐ→~し次第、こっち→こちら、そっちの人→そちら様、どんな→どのような、女の人→女性の方

まずはあなたの敬語をチェック!

 それではここで、小テスト。以下の表に、特定の敬語を用いる動詞をまとめたので、尊敬語、謙譲語、丁寧語に言い換えてみましょう。

動詞 尊敬語 謙譲語 丁寧語
(例)いる いらっしゃる おる います
する      
言う      
見る      
会う      
行く/来る      
知る      
食べる      
飲む