衛生に対しての世代間格差

 さて、ある年代以降の人たちと若い世代では、衛生の観念が異なってきています。最近ではピロリ菌やむし歯のミュータンス菌が口移しで赤ちゃんにうつってしまう、というのはもはや常識となりつつあり、現役の親世代でそのようなことをすることはほとんどないでしょう。しかし、孫に口移しや大人と同じ食器で食べさせてしまって失敗する祖父母の話などはよく耳にします。

 時代とともに衛生に対する常識は変わり、それによって今までOKとされていたことが、NGとなってしまうということはよくあるもの。ぜひ、このコラムは悩んで困っている若い人たちだけではなく、そんなひと昔前の常識で知らずに動いてしまっている方々にも読んでいただきたいと思うのです。

 では具体的な解決策ですが、もし、相談者の貴女が、爪切りオジさんと仲良しならば直接言っても大丈夫だと思います。ただし、言い方にはご注意を。「爪をきちんと手入れしている○○さん、清潔感があって素敵です」とまず褒めてあげてください。いきなり「汚くて、気持ち悪いんですけど!」と言われると、相手も驚きとともに怒りも覚えるでしょうから。

 とりあえず、優しく入ったその後に「でも、一生懸命切っている姿を見るよりは、さり気なくこなしている方がもっと素敵だと思います」と話を核心に近づけます。「だから、私も化粧直しはトイレでこっそりしているんですよ」と自分を引き合いに出してみるのもいいかもしれません。前回もお話しましたが、一方的に押しつけるのではなく、こちらも何かしら努力しているということをアピールするのが効果的です。