とはいえ、主婦層の採用に積極的なのは、大企業よりも人手不足が深刻な、中小、ベンチャー企業が多いとのこと。業種、規模などは多岐にわたります。職種は意外と事務系が多く、求職者側も事務職を希望する人が圧倒的に多いそう。

 女性のキャリア支援を行うWarisで再就職支援事業を手掛ける小崎亜依子さんは、「女性に人気の事務職はベンチャーでニーズがあります。特に、経理や法務、人事などを一手に引き受けられる人材へのニーズは高いです。ただ、今は本当に優秀な人が採れないので、必ずしも高い専門性がなくてもポテンシャルの高い人がいたら採用したい、という企業が増えています」と話します。

有効求人倍率は驚くほど、きれいな右肩上がり 画像提供/Waris
有効求人倍率は驚くほど、きれいな右肩上がり 画像提供/Waris

 また、事務職以外では「コミュニケーションスタッフ」と呼ばれる仕事もニーズが高く、主婦層の活躍を求められています。

 「コミュニケーションスタッフとは、いわゆる接客や販売という職種の括り仕事ではなく、既存顧客との関係維持のためのルート営業や、マンションのコンシェルジュなど、高いコミュニケーション能力が求められる仕事を称してそう呼んでいます。一般的な営業職のイメージとは異なり、ノルマに追われるのではなく、比較的自分のペースで働けるので、実際、主婦の方も増えています」(しゅふJOB総研川上さん)。

 同様に、高度なコミュニケーション能力が必要なホテルなどの「おもてなし人材」も不足していて、主婦層への期待が高まっています。