「ずっと仕事を続けたい」と考える人もいれば、「結婚や出産をしたら、一度専業主婦になりたい」と考える人もいるでしょう。また、「いざ、結婚や出産をしてみないと分からない」という人も多いかもしれません。では、いつか専業主婦になっても、ずっと働き続けるとしても、後悔せずに人生を進んでいく方法はあるのでしょうか。前回の記事「薄井シンシア『専業主婦は立派なキャリア』という理由」に続いて、薄井シンシアさんにメッセージをいただきました。

「専業主婦を選びたい」という人がいたら、「ぜひそうしてください」と私は言いたいです
「専業主婦を選びたい」という人がいたら、「ぜひそうしてください」と私は言いたいです

 私が20~30代の頃は、「仕事を選ぶか、家庭を選ぶか」という二択で決断を迫られる時代でした。でも、今はさまざまな選択肢があります。「女性もずっと働き続けましょう」という世の中の風潮はありますが、家事も育児もあるのに仕事も全力でというのは、できる人とできない人がいるように感じます。人生100年時代ですから、数年間家庭に入って専業主婦になるという選択肢も、私は十分ありだと思っています。

 でも、一度専業主婦になっても、いつか仕事に復帰したいと思う時期がくるでしょう。そのとき、「どういうマインドを持って過ごしてきたか」「どんな行動をしてきたか」によって、その後の人生は大きく変わります。

 「仕事の現場を離れる専業主婦時代にどういうことをしたらよいか」を知っておけば、これからどんな道を選んだとしても、きっと役立つはず。著書「専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと」(KADOKAWA)にも書いていますが、専業主婦を選んだらやっておくべき8つのことから特に伝えたい2つのことをお伝えしたいと思います。

1:「専業主婦」を長い人生の中の「キャリア」と位置付ける

 専業主婦の仕事も「キャリア」と捉えて、会社での仕事と同じように取り組むことが大事です。

 私の場合、家事は朝起きてから午後2時までと決めていました。PTA活動の打ち合わせなど、イレギュラーな外出仕事が入るときもありましたが、ほぼすべての家事を午後2時に終わらせるようにしました。そうして、午後2時からは子どもとの時間に充てたのです。

 1日分の家事・育児の仕事をすべて書き出し、量を把握し、手順はこれでよいか、ムダなことをしていないか、手間がかかり過ぎていないかなど、効率化を図りました。さらに、1カ月の夕食の献立スケジュールも立てました。献立を考える時間が不要になり、毎日がとても楽になりました。この献立表は、「給食のおばちゃん」として仕事に復帰した際に、カフェテリアのメニューにそのまま応用できました。たとえ家事でも自己管理をすることで、仕事の時間管理のスキルにつながります。