2:家庭は一つの「会社」。ビジネスとして捉える

 家庭を会社と見なし、経営者のつもりで運営してみると、家計のやりくりだけではなく、「出ていくお金をいかに上手に使うか」が、見えない利益や価値に化けると考えました。

 出費を切り詰めること以上に、出費の中身を考えることで、価値は半分にも、倍にもなる。一つのものを買うにしても、お金を出す価値があるかを見極めながら家計を管理する習慣を持てば、そのまま主婦目線でビジネスにつなげるトレーニングにもなるのではないでしょうか。

 私自身の経験から、他にもやっておくといいことはいくつかあります。例えば、専業主婦をしている間に、短期間でもいいからちょこちょこと勉強をやり続けること。中途半端ではなく、一つのことを基礎から徹底的に学ぶことが大切です。私の場合は、掃除の仕方や鉢植えの育て方、カラーアドバイスまで、1週間から3カ月程度の短期のゴールを設定して、集中的に基本を学びました。仕事に復帰すると、新しいことを学ぶことの連続ですから、間違いなく役立ちます。

 家にいて家事や育児をするだけが専業主婦ではありません。PTAやボランティアなどの活動に積極的に参加してみる。リーダーの指示で動く経験は、仕事復帰へのよい予行演習になります。また、家を一歩出たら、そこからは「外の顔」です。身なりも化粧もきちんとして、健康的な食習慣を心がけ、規則正しい生活リズムでよい睡眠をとり、定期的に運動をする。就職活動をするときも見た目や心が健康的であれば、自分自身の心の準備にもなるでしょう。

ゴールから逆算して時間管理をする経験も専業主婦をしながら身に付けました

 専業主婦にとって一番もどかしいのは、誰かから評価されることが少ないこと。評価されないと、自信がつきません。そこで、自分で自分を評価して、自信をつける必要があります。実は私は家事が苦手で嫌いだったのですが、「専業主婦はキャリアだ」と覚悟を決めてからは、「じぶんプロジェクト」として基本を徹底的に学び、とにかく効率アップを図りました。合理的な方法を見つけたら、苦手意識もすっかりなくなっていました。

 仕事を探すときは覚悟が必要です。なぜ仕事をしたいのか、自分自身で掘り下げて考え、「ゼロから何でもやります!」と腹をくくる。学歴や職歴、周囲の目など、過去やプライド、不安といった重い荷物を捨てることで、新しい一歩を踏み出せるようになります。