「専業主婦になりたい」理由のトップは、○○がないから

 専業主婦になりたいと「強く思う」「まあまあ思う」と答えた人(全体の26%)に、なぜそのように思うかを聞いてみました。

Q.なぜ、そのように思いますか。あてはまるものをすべて選んでください。
1 仕事を続けながら家事も育児もやっていく自信がないから 38.9%
2 結婚したら、家事や育児に専念したいから 24.2%
2 夫の収入で満足な生活が送れる暮らしを手に入れたい(手に入れている)から 24.2%
4 家事や育児を第三者に任せるのは避けたいから 23.2%
5 専業主婦も立派なキャリアだと思うから 21.1%
6 仕事の現場から距離を置きたいから 16.8%
7 自分の親が専業主婦だったので、同じような生活を選びたいから 15.8%
8 単純に、専業主婦というスタイルに憧れを抱いているから 14.7%
9 結婚後も今の仕事を続けるのが難しそうだから 11.6%
10 結婚後は仕事とは別にやりたいことがあるから 8.4%
11 今、専業主婦で毎日に満足しているから 6.3%
12 夫やパートナーから専業主婦になってほしいと言われるから 2.1%
その他 12.6%
無回答 2.1%

 トップになったのは「仕事を続けながら家事も育児もやっていく自信がないから」(38.9%)で、仕事と家庭の両立に不安を持っている人が4割近くに上っています。「結婚したら、家事や育児に専念したいから」(24.2%)、「家事や育児を第三者に任せるのは避けたいから」(23.2%)など、育児や家事を理由に挙げる人が多くいます。

 一方、「専業主婦も立派なキャリアだと思うから」(21.1%)、「今、専業主婦で毎日に満足しているから」(6.3%)、「単純に、専業主婦というスタイルに憧れを抱いているから」(14.7%)など、専業主婦であること自体に意義を感じている人が2割ほどいました。「夫の収入で満足な生活が送れる暮らしを手に入れたい(手に入れている)から」(24.2%)と、収入面で夫に頼りたいという考えの人も4人に1人となりました。

 他には、「仕事の現場から距離を置きたいから」(16.8%)、「自分の親が専業主婦だったので、同じような生活を選びたいから」(15.8%)など仕事自体を望んでいない人や、「結婚後は仕事とは別にやりたいことがあるから」(8.4%)というように前向きな理由もありました。

 では、どんなときに「専業主婦になりたい」と思うのか、具体的に教えてもらいました。まずは独身女性の声から。

職場に時短で働いているママさんは複数人いますが、いつも忙しそう。もう少し心に余裕を持って暮らしたい(29歳、不動産、秘書、独身、会社員・一般職)

自分の母親が専業主婦で、せめて小学高学年までは子どもといたいから(32歳、情報通信・IT、一般事務、独身、会社員・一般職)

いつ離婚するか分からない時代で、自分の食いぶちはいつでも確保しておきたい(26歳、教育・学習支援、一般事務、独身、派遣社員)

 メディアでの報道や周囲の人の影響で「仕事と家庭の両立は厳しそう」と考えている人や、母親が専業主婦だからという人が多数いました。

 それでは、既婚者はどうでしょうか。

仕事と家事の両立がしんどい時。何もかも女性に任せられてもつらいです(41歳、建設、経理、既婚、会社員・一般職)

家のことを自分のタイミングでやりたいから。今の状態だと、仕事の空いている時間でやらなきゃいけないけど、休みもしっかり取りたいし、休みが家事で終わってしまうのもシャク(43歳、教育・学習支援、専門職、既婚、教職員・教育関係者)

自分の時間に余裕がなく、そのしわ寄せが子どもにいく時。時間的余裕があるときにはイライラしないのに、そうでないときにはイライラする等、穏やかに接することができない時(34歳、情報通信・IT、総務、既婚、会社員・一般職)

 現実的な問題として、仕事と家事を両立することが大変であり、子どもがいる人は子どもとの時間をしっかり取れないため、専業主婦になりたいと思っている実態が明らかとなりました。