さらに言えば、「人的資本」として育てる仕事は「好きなこと」であるべきだと思います。男でも女でも同じですが、これからやってくる生涯現役社会では、20歳から80歳まで60年間働くことになります。そう考えれば、好きでない仕事でも歯を食いしばって頑張るという「置かれた場所で咲きなさい」では続かなくなってしまいます。何より、嫌なことを我慢してやり続ける人生は、幸福とは言えません。

 どんな仕事をするのか、どんな働き方をするのかを決めることは、どんな人生を生きたいのかを決めることでもあります。自立した幸福な人生を手に入れるために、戦略的にキャリアを築いていってほしいと思います。

あなたはどんな人生を生きたいですか 画像はイメージ(C)PIXTA

 自分のキャリアを会社任せにしたり、自分の人生を夫任せにしたり、あるいは老後の人生を(年金に依存することで)国任せにしていては、自分らしい人生を送ることはできません。それが、この本を通じて働く若い女性たちに伝えたかったことです。

聞き手・文/井上佐保子 写真/PIXTA

この人に聞きました
橘玲(たちばな・あきら)さん
「専業主婦は2億円損をする」(マガジンハウス)著者。作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。編集者を経て、2002年国際金融小説「マネーロンダリング」(幻冬舎文庫)でデビュー。小説、評論、投資術など、幅広い分野で活躍。自身は共働きで子育て経験あり。「言ってはいけない 残酷過ぎる真実」(新潮新書)は45万部を超え、新書大賞2017を受賞。