(1)ルール化する

 感情が先に立つと、誰しも保有する投信の価格が下がると怖くなってしまいます。きちんとルールを決めて、それを淡々と実行するのが一番です。例えば、自分なりの「投資方針書」を作成しておき、不安になったときにはそれを読み返すと効果があります。投資方針書などというと難しそうですが、要は「自分がどういう方針で運用するか」をまとめておくもの。

 例えば、下記のような内容を決めておくくらいでよいと思います。

【投資方針書(例)】
目的:リタイアまでに老後のお金をつくる
運用期間:60歳までは積極運用、その後は株式の比率を下げる
運用方法:投資信託の積み立て(「iDeCo」や「つみたてNISA」を優先する)
配分:リスク資産と無リスク資産(預金)が半々になるようにする
商品:積み立ては日本株と先進国株のインデックスファンド。それとは別に個人向け国債を保有する
チェック方法:年に一度、年末に「配分」と「時価評価額」をチェックする

まずは自分の運用方針を書き出してみましょう (C)PIXTA
まずは自分の運用方針を書き出してみましょう (C)PIXTA

(2)しくみ化する

 投資をする際には「今ある金融資産の一部を投資に振り向ける方法」と、「これから入ってくる収入の一部を投資に振り向ける(=積み立て投資)方法」があります。

 積み立て投資については、毎月銀行口座から自動的に引き落とされて、投信を買っていくシステムを一度作ってしまうと、手間がかかりません。また、相場が大きく下がったときに購入するのは怖いと思ってしまいますが、積み立てなら、下がったときでも自動的に購入していくことが可能です。精神的なハードルを下げる意味でも、一度設定したら自動で投資が続けられるようなしくみをつくるといいでしょう。