何かに困っている人がいることに気付くこと

 もちろん、すべての場所に自分が行って、直接自分の目で見て、人の話を聞ければいいのですが、それには限りがあります。だからこそ、できるだけ広い範囲の人につながっていこうという意識を持つ必要があるということです。

 それは、経験の中からしか養われないことでもあります。20代、30代、40代と経験を重ねて、次第に部下や後輩、家族を抱える重みや責任、家族の誕生、病気などにまつわる悩みなどを自分で感じたからこそ、社会にも何かに悩んだり困ったりしている人がいるということに気づけるのではないでしょうか。そしてそこから、社会に必要なことは何かを考えるようになれるのです。

 モノやサービスを作る仕事でなくても、この考え方は同様に役立ちます。本当の意味でたくさんの人を知っていれば、自分が任されている仕事の中で、さらに何ができるのかを考えるきっかけができると思います。

<次回に続きます>

文/成田真理 写真/PIXTA

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『会社を辞めないという選択―会社員として戦略的に生きていく』

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