時短勤務者の働き方改革で話題――資生堂

 女性が活躍する会社・総合第1位は、資生堂。これは、3年連続での1位受賞となる。また、女性社員の割合や、男性社員と女性社員の勤続年数均等度、LGBTへの理解促進などで評価する「ダイバーシティ浸透度」部門でも同社が第1位を獲得した。

 今回、資生堂社長の魚谷雅彦氏が壇上に登場し、「総合1位を3連覇できた。今回のほかの部門1位に多くの有力企業がそろっているので、今後は気を引き締めていきたい」と受賞の喜びを語るとともに、同社の女性社員の働き方に関するプレゼンテーションを行った。

資生堂社長・魚谷雅彦氏
資生堂社長・魚谷雅彦氏

 プレゼンテーションでは、時短勤務社員の働き方改革について「資生堂ショック」と呼ばれて話題になったことについて触れ、「資生堂ショックという言葉で、女性に優しい会社が女性に厳しくなったという捉えられ方をしたが、“ただ優しい制度”の充実だけでよいのか、という有識者の議論のきっかけになり、結果的に良かった」と述べた。「資生堂社内はまだまだ男女格差が残っている。女性リーダー比率は海外は60%を超えているが日本は27%」とし、「今後は、『50:50風土の醸成』というステージに入らないと。機会は均等であるべきで、均等であるならば、女性も思い切ってチャレンジできる風土を作らなければならない」と方向性を説明した。

 そして、「今がチャンスの時期、社内に向けて女性リーダーを増やす取り組みを進めると共に、中間管理職や経営者の意識改革を進めたい。社内にとどまらず、他企業経営者と手を組んで、管理職の男性への働きかけを進めて、世の中を動かしていきたい。そして、女性のさまざまなライフステージに、資生堂という会社が何ができるのか、一生を通じて女性の美しい生き方に寄り添っていく企業になることを目指していく」と今後の展望についても語った。

 最後に、内閣府特命担当大臣(男女共同参画)の加藤勝信氏が駆けつけ、祝辞を述べた。

内閣府特命担当大臣(男女共同参画)・加藤勝信氏
内閣府特命担当大臣(男女共同参画)・加藤勝信氏

 加藤氏は、「統計をとっても、役員に女性が就任している会社のほうがパフォーマンスがいい。国の経済にもプラスになり、社会が活性化していく。この3年間で働く女性は100万人増え、上場企業の役員も倍増した。明治安田生命保険のアンケート調査で管理職を目指すかという質問に『目指す』と回答する女性が増えた。2016年は女性活躍を加速するべく、女性リーダーをいかに育成し、層を厚くするかが課題」と現状を語った。そして、「資生堂は次は全部門の1位を狙ってほしい、そして、資生堂の4連覇を阻止する企業がどんどん増えて熱い戦いを繰り広げてほしい」と締めくくった。

「女性が活躍する会社 上位企業表彰式」、東京ミッドタウンに、女性が活躍する会社を率いるトップが一堂に会した
「女性が活躍する会社 上位企業表彰式」、東京ミッドタウンに、女性が活躍する会社を率いるトップが一堂に会した

写真/竹井俊晴

キレイも、キャリアも、ハッピーも手に入れる!
自分らしく輝く、すべての女性のための総合イベント
「WOMAN EXPO TOKYO 2016」

日時:2015年5月21日(土)~22日(日)
場所:東京ミッドタウン

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◆「Women of Excellence Awards」授賞式 ※あの有名女優が会場に!
<5月21日(土)16:10~17:10 >
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http://woman-expo.com/tokyo/session/session-detail?m=2&eid=71

◆Think.輝く未来のために。明日から使える!資産運用術
<5月22日(日)10:20~11:50>
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<5月22日(日)16:10~16:55>
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