こんにちは。ライターの大宮冬洋です。前向きに働いているアラフォー独身女性の恋愛模様を聞き取り、僕なりの感想を書きつづっている連載です。老舗名門企業で前のめり気味に働く北田美絵さん(仮名、36歳)に話を聞いています。

 初婚同士の男女が出会って恋愛結婚して子どもを育てるのが「普通」であるならば、特に都会では「普通ではない」人のほうが大多数になってきた実感があります。僕自身がバツイチの再婚者で子どもはいません。親しい友人の中にはシングルマザーやゲイ(男性同性愛者)の人もいます。「みんなそれぞれなのだ。普通の生活なんて目指す必要はない」と思うと、少し生きやすくなりますね。ただし、支え合えるパートナーはいたほうが人生楽しくなると僕は思います。

 先の見えない恋愛をしているアラフォー独身女性は少なくありません。本連載の第1回(恋愛対象はいつも「気の強い男性」、なぜ繰り返す)を飾ってくれた女性も、妻子のある男性と半同棲をした経験を語っていました。浮気から真剣恋愛になり、やがて結ばれるケースもあります。既婚者との恋愛をすべて否定するべきではない、と僕は思います。もちろん、推奨はできませんけどね。

 逆に、独身者同士の恋愛だからといって安心はできません。不誠実で未熟だと感じることもあります。僕自身もそうでしたが、10代でちゃんとした恋愛経験を積んでこなかったため、20代も半ばを過ぎてから「遅く来た青春」を謳歌し始めるやっかいな男女もいるのです。人によっては40歳を過ぎてもフラフラし続けます。

 彼らはとにかく自分の欲望追求を優先します。いろんな人とデートしたい、モテたい、セックスしたい……。悪人だとは言いませんが、とにかく自分勝手なのです。相手の人生などは眼中にありません。

 口では優しいことを言うかもしれません。結婚を匂わせて相手の気を引こうとする人もいるでしょう。しかし、中身は空っぽです。相手も自分と同じ人間であり、幸せになる権利があることを腹の底からは理解していないのです。

 結婚だけがゴールだと言いたいのではありません。結婚をしなくても、納得して幸せに暮らせればいい。そのためには、誠意をもって向き合える大人の相手が必要なのだと思います。見た目がカッコいいだけで誠実さも優しさもない身勝手な人と付き合い続けるのは、その相手が独身だろうが既婚だろうが不毛な時間なのだと知ってください。

 すみません、僕の周囲には迷走中のアラフォー独身女性が多すぎるので、つい説教臭くなってしまいました。自分自身への戒めも兼ねているのでご容赦ください。