「恋愛」と「結婚」は一緒か、それとも別か
――ちなみに皆さんは、「恋愛結婚」がしたいと思っていますか？
Aさん・Dさん （二人同時に）はい。
Bさん うーん、今は「恋愛結婚」の定義づけが難しいですよね。一般的に「婚活支援サービス」などを利用して結婚すると、「恋愛結婚ではない」と思われがちですが、そういうサービスを使ったら「恋愛結婚ができない」のかといえば、そうではないと思うんです。婚活業界で働いている友人の話を聞いていると、婚活支援サービスを利用することで、単純に「出会いの場が広がっているだけだな」と思うので、そういったサービスを利用することもひっくるめて恋愛と考えると、私も恋愛を通過して結婚したいと思っています。
Cさん 私はそもそも、すごく「好きな人」っていうのができないんですよね。友人には「ストライクゾーンが狭いんだよ」と言われるんですが……。だから恋愛結婚はしないんじゃないんですかねえ……たぶん。恋愛感情を持てる相手と結婚するというよりは、「愛情」を持てる人を探したいというか。恋愛感情と愛情の違いはうまく説明できないんですけど、恋愛感情というよりは、「家族愛」を感じられるような相手と結婚したいと思っています。
――なるほど。それって、「恋愛と結婚は一緒なのか、別なのか」という命題にも通じるような気がします。皆さんは、恋愛と結婚は一緒だと思いますか、別だと思いますか？ 恋愛観と結婚観の違いなどを教えてください。
Dさん 恋愛をするだけなら、魅力的な男性はたくさんいると思います。でもその延長線上で、ドキドキすることがなくなっても愛情を持てる相手は少ないのかな……と。だから愛情は、「恋愛の延長線上」にあるものだとは思っています。恋愛期間を経てドキドキしなくなっても、友達として楽しく付き合えたり、「この人のために頑張りたいな」と思える相手に愛情を感じるんじゃないかと思うので。そう考えると、恋愛と結婚は全く別だとは思っていないですね。
Aさん そうですね。私にとって、恋愛と結婚は「地続き」ではあります。ただ不思議なことに、20代と今とでは、恋愛対象自体が変わってきているんです。
――どういうふうに変わったんですか？
Aさん 実は最近まで好きな人がいたんですが、その人を好きになったきっかけは、結婚後の生活をイメージできたからなんです。「子どもが好き」で、「ドライブが好きだから、車で子どもを連れて色々な所へ遊びに行けそうだな」と思った途端に、その人のことを好きになって。20代の頃にはそういうことは考えなかったのですが、30代になったら、「安定して楽しい結婚生活が送れる」というイメージを持った相手に恋愛感情を持つようになりました。
Bさん 確かに今は、結婚を見据えた上で、好きになっているような気がします。例えば子どもが欲しい人は、子どもが嫌いだという人を恋愛対象から外すと思いますし。昔は「恋愛→結婚」だったのが、今は順序が逆で、結婚の逆算で恋愛をしているような感じです。だから一見 地続きのように見えても、本当は違うのかもしれないですね。相手を好きになった証拠が欲しいから、「恋愛結婚した」と言いたいだけなのかな……とも思いますし。なので総合して考えると、私は恋愛と結婚は別だなと思っています。
――やはり恋愛観や結婚観も、一人ひとり違いがありますね。次回は皆さんの過去の恋愛話や婚活話を伺いたいと思います。ありがとうございました。
2回目につづく
聞き手・文／青野梢 写真／PIXTA
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