いつでも快適な空の旅をサポートしてくれる客室乗務員(キャビンアテンダント・以下CA)さん。世界中の空を飛び回りながらお仕事をする彼女たちは、知性や品性に加え、健康的な体の持ち主です。
 どんなときにも笑顔を絶やさず颯爽(さっそう)と働くCAさんたちに、お仕事や生活で役立つさまざまなノウハウを教えていただくこの企画。今回のテーマは「品の良さが伝わる所作」です。

テクニックのみでは実現できない、品格の奥深さ

 お話を聞かせてくださるのは、優しい笑顔の中にも凛とした雰囲気を漂わせる、日本航空の河野佳世(こうのかよ)さん。乗務歴は23年目、サービス品質向上を目指して現場のCAさんを指導育成するサービスアドバイザーとしても活躍されています。

乗務歴23年目の河野佳世さんにレクチャーを受けました

 河野さんと接するうち、何気ない所作の端々ににじみ出る品格を実感。そのことをお伝えしたところ、「あらゆる所作の根底にあるのは、相手を大切に思う気持ちです。そうした気持ちを『品の良さ』として受け取っていただけたのだとしたら、とてもうれしいですね」と、うっとりするようなお答えが……。その品格の秘密、早速教えていただきましょう!

相手を思う気持ちから美しい笑顔が生まれる

 根底にあるのは、相手を大切に思う気持ち――だからこそ、ただマニュアル通りに対応するだけでは品の良さにはつながらない。たとえマナーやルールに反しているように見えても、その気持ちがうまく表れていれば品のある所作として受け取ってもらえることもある――。

 そのシンプルな事実には、表面を取り繕うだけでは実現し得ない、品格の奥深さを実感させられます。

 「例えば、笑顔について考えてみましょう。口角が上がっていれば、ひとまず口元は笑っているように見えます。でも、目元は嘘をつけません。心が笑っていなければ、目が笑っていない不自然な笑顔になってしまいます」と河野さん。

CAさんのトレーニングでは、「ウイスキー」などと声を出しながら笑顔の口元をつくることも。「ウ」で口をすぼめながら唇を人差し指にあてる(左写真)。すると「イ」のときに、口角の状態を意識しやすくなるのだそう(右写真)