「内臓脂肪もシミの大敵」である可能性
そして話は、気になるお肌に関することに。これまでに発表された論文などから、肌と血管は非常に関連が強いと考えられています。
愛媛大学でも、シミの面積、しわの本数、毛穴の数、きめ、水分量などの皮膚の老化の状態と、頸動脈の血管年齢との関係を分析した結果、シミの面積と頸動脈の血管年齢は、非常に相関関係が強いことが分かってきたそうです。「全員に当てはまるというわけではありませんが、傾向として、シミの面積が大きいと血管年齢が高くなります」と伊賀瀬さん。
また、このシミの面積と血管年齢の関係性には、内臓脂肪が関わっているのではないかと、伊賀瀬さんは考えているそうです。
紫外線に当たると、メラニン色素の生成を引き起こす物質「エンドリセン-1」が角質細胞から出て、シミの原因となるといわれています。エンドリセン-1は、血管に作用して動脈硬化を進ませる物質でもあります。また、角化細胞が糖化(体内のタンパク質に糖が結びつくこと)した状態になると、エンドセリン-1が増えることも分かってきています。
つまり、内臓脂肪が多い人は糖化ストレスが高進されるため、エンドセリン-1が増え、シミを増やすと考えられるのです。