憧れの二人組・ウラヌスとネプチューン

 『セーラームーンSuperS』から登場する男装の美しい女性・天王はるか(セーラーウラヌス)と、お嬢様ルックの海王みちる(セーラーネプチューン)の間に、百合(女性の同性愛)的な愛が育まれていたのは、よく知られていますよね。ファンから「はるみち」とも呼ばれていたふたりは、普段からまるでカップルのように並んで街を歩いていました。はるかがみちるをエスコートしたり、みちるがはるかを命がけで救おうとしたりしていたのも、印象的です。

 こういったセクシャリティの多様性が、大人向けの二次創作同人誌や、90年代後半以降の深夜帯アニメで描かれることはありました。しかし20年以上も前に、子供が見る土曜日夜7時放映のアニメ作品で真正面から描かれていたという点は、かなり斬新だったと言えるでしょう。そして、ここが大切なところですが、うさぎは敵の所業は蔑視しても、彼らの愛のかたちについて嫌悪感を示したりバカにしたりということは、一度もありません。