正しいと思うことには、お金を使うのも良しとしよう

 たとえば私は今、ファイナンシャルプランナーの仕事をしていますが、一方で「健康増進」についての研究もしています。そのきっかけが、趣味の料理でした。

 私は会社員だった頃、時短になる料理グッズにはまったことがあります。帰宅が遅いのを理由に外食中心にしていたところ、食費がかさむうえに肌荒れがひどくなり、自炊を始めたためです。あるとき、電子レンジで調理できる容器や炊飯釜、冷凍保存用の容器など、ありとあらゆるグッズを試すなかで作った料理のひとつを料理番組に投稿したところ、コンテストで優勝してしまいました。これがきっかけで、食事や健康的な生活について深く知ろうと大学院に入学しました。そして、「健康×お金」へと仕事の幅を広げていくことになりました。

 この話を通して伝えたいのは、「自分が正しいと思うこと、好きだと思うことには多少のお金を使うのも良しとしよう」ということです。

 実は、節約のために自炊を始めたものの、料理グッズを買ったり、料理の腕を上げようと月に1,2回は外食を続けたりもしたので、目先の節約効果はあまりありませんでした。ですが、食生活を改善するために料理グッズや外食にかけたお金は、自分のハッピーな気持ちや、キャリアの可能性につながりました。これは、深夜に帰宅して仕方なく食べる外食にかけるお金とは全く意味が違います。