3割以内に収める方法は二つしかない

 約3割におさめようとすると、収入を上げるか、家賃を下げるかのどちらかしかありません。ですが、収入はそう簡単に上がるものではありません。総合職などで、勤続年数や実績に応じて昇給が見込める人なら良いですが、お給料が増えない人もいます。契約社員や派遣社員などで昇給があまり望めない、残業がなく残業代がほとんどないケースもあります。

 であれば、家賃を下げるしかありません。安い部屋を見つけるには、相場の低いエリアで探すか、物件の条件を下げるかのどちらかです。

 例えば、相場の手ごろなエリアで探すとしましょう。一人暮らし向けの家賃相場がおおよそ6万円である東京都葛飾区の物件をいくつか見てみると、ワンルームで5万円台の部屋もあります。新築で最寄駅から徒歩3分と好立地、入居者は女性限定でオートロック付きと、うれしい条件がそろっている部屋もあります。ただ、この部屋はマンションの1階です。同じ条件でも上層階になると家賃は高くなり、6万円を超えてきます。1階は外からの侵入が心配という人は、予算を上げねばなりません。

 物件の条件を下げる場合はどうでしょうか。たとえば都心である新宿区の物件を見てみると、ワンルームでなんと2万円台という部屋も出てきます。最寄駅からも5分程度と、通勤にはとても便利そうです。ただし、これは築40年の木造アパート。部屋は4畳半の和室に押し入れのみ。バス・トイレは別です。クーラーもなく、夏場はかなり暑そうです。玄関のカギは簡単なものが一つだけで、オートロックや防犯カメラもありません。女性が一人で暮らすには不安に感じるかもしれません。

 このように、女性の一人暮らしは家賃が高くなりがちです。次のページでは、その理由について詳しく見ていきます。