考えて行動したからといってよい効果を生むとは限らない
自分のためを思って、相手のためを思って、会社のことを思ってなどなど、何かしら行動するときには考えや思惑があります。
自分のことだけを追求した、自己中心的な考えであったとしても、人間ならば大なり小なり誰でもあるはずですから否定はできません。
しかし、その行為が幸せにつながるかどうかは分かりません。幸せになるために考え抜いて行動したとしても、その行為に関わる人の解釈が入ってくるからです。
行為によって起きた「事実」に、それぞれの「解釈」がプラスされて、おのおのの判断が下される。そこで初めて、賢い行動であったか愚行であったかが判明するのです。
誰もが自分を愚かだなんて思いたくありません。だから考えて行動する。しかし、自分の考えを過信してしまうと、一転してそれが愚行になってしまう恐怖を本作は教えてくれます。
昔から失敗知らずで、学校でも職場でもうまく立ち回ってきたと自負している人こそ、本作を見て自分の行動を振り返ってみる必要があると思います。
これまでの行動も、そしてこれからの行動も、愚行だなんて言われたくないですよね。
ぜひ本作を見て、一度考えてみてください。
それではまた。ご存じ、ゆうせいでした。
(C) 2017「愚行録」製作委員会
2017年2月18日(土)より全国公開中
配給:ワーナー・ブラザース映画/オフィス北野
文/永井勇成