オギーの太陽のような輝きが照らすみんなの問題
本作では、オギーだけでなく彼の周りの人間の問題も浮き彫りとなります。両親がオギーを太陽のように育て、そのオギーが放つ光によって、彼を取り巻く人の問題も照らされることになります。
その暖かい光によって照らされる問題は、ゆっくりと、しかし確実に解決へと向かっていきます。さも問題などなかったかのように過ごしていたはずが、見て見ぬふりをしていたはずが、オギーによって照らされ、そして暖かく包まれていく。
自分たちがオギーに対して親切にし、こちらから光を照らしていたと思っていたはずが、実はオギーから光をもらい、そして彼に照り返していたのだと気が付く。そしてその頃には自身の問題が解決に向かっている。
物語の展開としては王道であり、少しずつ幸せに向かい、結末も予想がつくかもしれません。それでもオギーを応援したくなる魅力であふれています。また、見終わったら誰かに優しくしたいと思うはず。
そして、オギーを演じるジェイコブ・レンブレイが映画史上最高の天才子役と呼ばれていることに納得するでしょう。ぜひ劇場でご覧ください。
それではまた。映画カタリストのゆうせいでした。
『ワンダー 君は太陽』
配給:キノフィルムズ
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文/永井勇成