2. 自分自身に負けない
自分より仕事がデキる相手とは、気持ちの面でも折れてしまいがちです。自分が考えつくことは相手はとっくに気が付いていて、それ以上のアウトプットを出してくる。
まるでこちらの行動がすべて読まれているかのような、常に一歩先に行かれているような。自分の思い付くことなんて相手の足元にも及ばないかもしれないし、どうせ自分のほうが劣ってるし……なんてネガティブに考えてしまうのも仕方がない。
しかし、そこで諦めてしまっては何も生まれないし、成長もないわけです。だからこそ相手の出方を超えた、自分が持っている以上のものをひねり出す必要があるのです。「そこまでやるか?」くらいの集中を見せなければ……。
相手が思いつかないような、普通では思いつかないことを出せるか。正直言ってしんどい作業です。できれば避けて通りたい。しかし、これまでの人生でも何度かあったと思います。限界を超えなくてはいけない場面が。
働いていると、今自分が持っている以上のものを出さなくてはいけない時が、いつの日かやってくるはずです。
運を味方につけるとか、もっとデキる人と組むとか、それらも一つの方法ではあるけれど、最後は自分が、かつて達したことのないレベルで集中し、生み出すしかないのです。要は「最後は自分自身に負けない」ということ。
本作において、主人公であるジョン博士はしんどい戦いに挑むことになります。博士の扱うものは殺人事件であり、また、テーマは「人の生死」を深く考えさせられるもの。今すぐには共感しにくいかもしれません。
見終わった後、何とも言えない後味の悪さが残るのも確かですが、ただ嫌なだけではなく、色々と考えさせられるはずです。事件を追いかけながら、職場などで「この人にはかなわない」と思う相手がいる人は、自分に置き換えて観るのもいいでしょう。ぜひ作品を楽しんで、強敵に挑むマインドを育ててください。
それではまた。映画カタリストのゆうせいでした。
「ブレイン・ゲーム」
文/永井勇成