いわゆる「優しい嘘」と呼ばれるものには罪はないのでしょうか?
あなたは大切な人から、嘘をつかれたらどうしますか?
嘘とは人を欺く行為であり、誰かをだますことは悪といえます。しかし、誰かを守るために嘘をついてしまうことってありますよね。いわゆる「優しい嘘」と呼ばれるものですが、その嘘には罪はないのでしょうか?
「嘘をつくことは悪いことだよ」と、誰もがそう教えられて育ったはず。しかし、嘘をつくことで物事がよい方向に進むことがあるのも事実です。
本日紹介する映画「オリエント急行殺人事件」は、誰かの嘘を見抜いたとして、それを暴くことが正義とは限らないと教えてくれる作品です。
ミステリーの名作が超豪華キャストで全く新しいエンターテインメントに生まれ変わる。トルコ発フランス行きの寝台列車オリエント急行で、尊大な富豪ラチェットが刺殺された。車両には、教授、執事、伯爵、伯爵夫人、秘書、家庭教師、宣教師、ハバード夫人、セールスマン、メイド、医師、公爵夫人、車掌と共通点といえば目的地のみというさまざまな境遇の13名が居合わせた。そして、もう一人乗り合わせた「世界一の探偵」エルキュール・ポアロは、列車がユーゴスラビアの雪だまりで立ち往生する中、列車という密室で再び殺人者が人を襲う前に、事件を解決しなければならない。
誰かの優しい嘘を見抜いてしまったときにどうすべきか
「あ、この人、嘘をついている」と気が付いてしまったとき、あなたならどうしますか?
どんな理由があっても嘘は許されるものではないと、嘘を糾弾するでしょうか。しかし、「嘘=悪」と脊髄反射せずに、なぜその嘘が生まれてしまったのかを考えみたいものです。
例えば、あなたが頑張って作った料理がおいしくなかったとします。それをパートナーは率直に「まずい」と言わずに「こうすればもっとおいしくなる」などの迂回ルートを使って話をしてきた場合、あなたはどうするでしょうか?
そこで「素直においしくないと言ってよ」と伝えることが、必ずしも正解とは限りません。時には相手の優しい嘘を飲み込むことも必要だと私は思います。
誰かを守るためであり、それによって被害を被る人がおらず、誰もが幸せになれるとしたら。それを単に「嘘」とひとくくりにしてしまうのは、少し優しさが足りないかもしれません。
そんな都合のいい嘘は存在しないと思いますか? しかし、映画やテレビドラマほどではないにしても、優しい嘘は存在するものなのです。