2. 信頼できる確かな情報源で業界と企業を研究しよう

 さて、知っている会社名を増やすと同時に、しっかりと業界および企業研究をしましょう。その場合、信頼できる確かな情報源に当たることが大切です。

 ネット検索は最も手っ取り早い方法ですが、注意したいのは、誰が言ったか分からないような情報に振り回されてしまうこと。

 情報はあふれるほどありますが、就活生は、本当に取るべき情報にはアクセスせずに、無料で手軽に入手できる不確かな情報に偏ってしまっています。そのような情報を多く持っていたとしても、非効率な就職活動になってしまいます。信頼できる情報源で業界や企業の研究をすることが重要なのです。

 法政大学の上西充子教授らが行った学生対象の調査によると、専門雑誌・新聞、ビジネス雑誌などの一般向けビジネス情報を利用している学生ほど就職結果がよかったそうです。

 「就活生向けにアレンジされしかも無料でネットで簡単にアクセスできる情報は利用するものの、有料だったり、入手に手間のかかる情報や内容が高度で理解しにくい情報にアクセスする学生が限られていることが、調査で分かりました。しかし、情報の質を問わずに量だけを追う就職活動はいい結果をもたらしません」(上西教授)。

 専門雑誌・新聞、ビジネス雑誌など、確かな情報源で、業界や企業を研究しましょう。(例:日本経済新聞、日経ビジネス、日経ウーマンなど)

 トップインタビューで経営戦略を知ること、企業の最新情報を得たり専門記者の分析を読んだりすることは、あなたが「ビジネスの視点」を獲得することを助けます。

 私が取材した、第一志望企業に内定をもらった女子学生は、志望企業の社長の本を読み、ブログもチェックし、会社のプレスリリースにも目を通していました。もちろん、日経新聞を読み、志望する業界や会社の記事があれば切り抜いてノートに貼っていました。さらにはそこに自分のコメントを書いていました(コメントが書けるくらい業界や企業のことが分かるようになっていたのです)。このように、業界や志望企業の戦略とビジネスを深く理解している学生が、最終面接を突破し、内定を獲得するのです。