ナメられないことの重要性
――それでは、「仲良くなりたい人と仲良くなる方法」の、もう一つのポイントについて教えてください。
清田 前回の話と密接に結び付いてはいるのですが、もう一つはナメられない(下に見られない)ことです。
――どういうことでしょうか?
清田 僕は、初対面の人にナメられやすいんです。これは前回も言ったように身長が低くて顔に緊張感がないことが大きく影響していて、最初はナメられるのがデフォルトだとすら考えています。僕の人生は、この「ナメられる」との戦いでした。
――でもそれは親しみやすさの裏返しで、必ずしも悪いことではないのではないでしょうか。
清田 森田専務の言う通り、ナメられやすさと親しみやすさには正の相関があります。でも、自分のことを「ナメている」相手と、本当の意味で「仲良くなる」ことができると思いますか? 相手から自分がナメられていることはすぐに伝わってきます。そのままでは気持ちのいい関係はとても築けません。
――確かに、自分に対するリスペクトがない相手と付き合っても、尊厳を傷つけられるだけかもしれませんね。
清田 それに、自分がナメている相手ともう一度会いたいと思う人もあまりいないはずです。ナメるということは、「大体こんな感じだろう」と相手を見切ることでもあります。全部に予想がつく相手と会っても、何も面白くないですよね。もちろん反対に、言動が全く予想がつかないような相手だと、不安だし、心理的な距離も遠く感じられるため、親しみを覚えることはあまりないでしょう。
――仲良くなるためには、ナメられる要素を持ちつつも、ナメられ切ってはいけないということでしょうか…。難しいですね。実際にはどうすればいいのでしょう?