恋愛はどうしても時間と労力がかかるもの

 今回はSNSやマッチングアプリといった「ネット経由の出会い」に焦点を絞って話を進めましたが、これはナンパや街コン、出会い系居酒屋や婚活パーティーにも共通する話だと思います。

 いきなり一対一の関係になってしまうのは、よく考えたら危険なことです。なぜなら、しがらみに守られながら相手を観察、判断していく猶予を確保できないからです。

 だからこういった出会いのツールは、便利な反面、上手に使いこなすのが意外と難しい。今回の彼にしても、ゆりあさんに厳しい言い方をすれば「2回ほど会ったけどピンと来るものがなかったからフェードアウトした」というだけの話かもしれません。これはネット経由の出会いでは極めてよく起こることであり、「彼の本心が分からず困惑しています」というのも、まだ本心を見せるだけの信頼関係を築けていなかったことが原因ともいえます。

 基礎も柱もないプレハブ小屋に命を預けるのはリスキーです。彼とはハグもしていたわけで、とても頑丈な家に思えたのかもしれませんが、それは錯覚が見せた砂上の楼閣です。「3匹の子ぶた」という童話でも示されているように、家の堅牢さはかけた労力に比例します。家造りのように、恋愛も時間と労力がどうしてもかかってしまうものなのです。

 もちろん、ネットが便利なツールであることは間違いありません。忙しい現代人の強い味方です。しかし、フェードアウトが簡単なもの故、ダメだと感じたときは潔く諦める覚悟が求められます。そして、本気で関係を築きたいと思う人に出会ったら、関係の進展ではなく、基礎工事に時間をかける。ネット恋愛には、そういった心構えで接するのがいいのではないかと思います。

回答/清田代表&森田専務 文/清田代表

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