その先にある「女」と「男」

 今回のコラムを読んできて、乃梨子さんや読者の皆さんは、最初から恋愛的な「女」と「男」がないのは寂しいのでは……と感じたかもしれません。でも大丈夫です。「私」と「あなた」という関係を構築した後で、恋愛的な「女」と「男」という要素を加えていくのは、それほど難しいことではありません。

 例えば「女」と「男」というあり方を通り越した(と思っている)ベテランカップルや夫婦の間では、「今更セックスするのも照れくさい」といったことが言われがちです。けれどちょっと視点をずらしてみれば、「照れくさいからこそ興奮する」と捉えることもできます。これはいわゆるハレとケのようなものです。日常(ケ)が日常としてしっかり機能しているほど、非日常(ハレ)は盛り上がるのです。

新しい文化を二人でつくる

 ここまで語ってきた恋愛的なフレームの中の「女」と「男」とは、文化的につくられた性別にほかなりません。だとしたら、乃梨子さんが新たに築き上げる「私」と「あなた」という小さな社会の中で、その二人なりの文化をつくっていくことを目指せば、必然的にオーダーメイドの「女」と「男」のあり方が見つかるはずです。

 ちょっと抽象的な話になってしまったので、最後に筆者の結婚生活における個人的な実感を言わせていただくと、下着をたたみ合う仲になってからが「女」と「男」の始まりではないかと感じております。

 世の中には乃梨子さんと同じように、いきなり恋愛関係のフレームに入ることに対して拒否感を持つ男性もたくさんいます。乃梨子さんが素敵な方と出会って結婚する日が来ることを、我々は心から願っております!

回答/清田代表&森田専務 文/森田専務

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