【綾野剛 > オードリー若林】という序列

あゆみさんの中の男性の序列

 あゆみさんは、理想のタイプを、「オードリーの若林かバカリズム、あとヒャダイン」と言っています。話を整理するために、あゆみさんが理想とする男性のことを仮に“若林”として、彼女の中での序列を不等号で表してみます。あゆみさんは自分の理想はむしろ低いくらいにとらえているようなので、【あゆみ > 若林…(1)】だと考えていることが推測されます。

 一方で、「綾野剛って言ってるわけじゃない」とあるように、あゆみさんには、【綾野剛 > あゆみ…(2)】という認識もあるようです。

 さて、(1)と(2)の不等式を合わせてみると【綾野剛 > あゆみ > 若林】となります。これが、相談文から分かるあゆみさんの中での序列です。

 ここで注目すべきは、あゆみさんを挟んで【綾野剛 > 若林】となっている点です。

【綾野剛 > 若林】は事実なのか?

 果たして、【綾野剛 > 若林】は事実なのでしょうか。これは、“見た目のかっこよさ”という尺度だけでみたら、多くの人にとって事実なのかもしれません。しかし例えば、“面白さ”や“頭の回転の速さ”という尺度だったらどうでしょうか。この場合はおそらく、【綾野剛<若林】が事実になるでしょう。

 このように、何を尺度にするかによって序列は変わるのですが、あゆみさんのなかでは男性の序列はあくまで“見た目のかっこよさ”で決められています。

序列が高いから好きというわけではない

 ただし忘れていけないのは、あゆみさんは綾野剛が好きだと言っているわけではないという点です。おそらく、綾野剛のことは別にどうでもいいと思っている。あゆみさんが好きになるのは“どうでもいい綾野剛”よりも序列の低い若林なのです。

 ここに見られるねじれこそがあゆみさんの悩みのポイントだと、我々は考えています。どういうことか、次のページでもう少し詳しく見ていきましょう。